もう嫌だ。
なんで俺だけ怒られるんだ。係長もパクラ君もべろべろだったくせに(パクラ君は呑んでないけど)、僕だけ怒られるなんて・・・。
でも、怒られただけで済むってのも意外だなぁ、首になってもおかしくない気がするけど、保健室で横になってる。テレビでは静かなるドンが流れている。少しづつ酔いのさめてきた体に、部長がくれたスポーツドリンクが染みる。あまじょっぱくておいしい。
「お~い、パクラ君、岡君、今日はそろそろお開きにしようか、終礼しよう。」
吉田係長が赤く染まった顔でやってきた。
「はい!今日はありがとうございました!明日からも宜しくお願いします!」
色々あったけど、なんとか無事に社会人一日目が終わった。明日からも頑張ろう。
「!!!」
「うん、そうだねパクラ君、明日からもよろしくね、じゃあまたね」
そう言って俺はタイムズに停めてあったアクアに乗り込み、家に向かった。
家の近所、弁当を買おうとスーパーマーケットに寄ろうとしたとき、警察の検問に捕まった。
しまった、俺は酒を呑んでいたんだった。
社会人として絶体絶命のこのシチュエーション、そこで信じられないことが起こった。