居心地の良さも味のうち  田舎料理佐渡 | 酔っぱライターの酒日記

酔っぱライターの酒日記

お酒にまつわる日々のできごとをつづります。

池袋の西口、マツキヨわきの西一番街に入ってすぐ。
雑居ビルの4階にあるのが「田舎料理佐渡」です。


店に入るとサブちゃんの演歌が流れ、
カウンターには佐渡の田舎料理が大皿に並んでいます。


寒ブリのあら煮、ワタごと煮たイカ、たらこの煮物、めかぶなどなど・・・。
どれもおいしそうです!





カウンターの中からは、女将さんとマスターが迎えてくれます。
はじめは姉弟かと思いきや、なんと親子!
池袋で店を構えてもう45年になるそうです。


女将さんは佐渡出身。
実家は「佐渡グリーンホテルきらく」という温泉旅館です。
マスターはこのホテルで料理修行し、25年間店の厨房に立っています。

このマスターのお料理がとっても美味しい!
どれも酒の肴なので、甘みは少なく絶妙の塩加減。
酒飲みの好みをちゃんとわかっています。

まずトンビと生エイヒレを、塩だけで焼いてもらいました。

トンビはイカのくちばしの部分。
コリコリとして美味です。


珍しい生のエイヒレは、ゼラチン質の食感が珍味。
旨いです!


飲むのは佐渡の銘酒「北雪」の大吟醸
「佐渡の酒、ほかにも置いていたんだけど、
北雪がダントツに人気なので、うちはもう北雪だけ」
とマスター。
香りほどよくスッキリしているので、サラサラと喉を通ります。
いや~、いい酒だね~!


日本酒のラインナップは、新潟の酒オンリー。
「おすすめは?」とマスターに聞くと、
「俺、酒呑まないから全然わかんないの。
みんなお客さんに教えてもらった。
まあ、全部おいしいよ」とユル~い返事。
変なこだわりを持っておらず、酒を押しつけてこないところが嬉しい。

棚の中から、飲んだことのない「柏露」の純米酒をチョイスしました。
新潟の酒にしてはしっかりとした酒質。
飲み応えありつつ、スッキリしていておいしいです。


肴に大皿にあったたらこを所望。
スケソウダラの子をふっくらと煮付けています。
この味付け、絶妙だな~。


お酒は私の好きな「越乃景虎」の本醸造を。
景虎は大吟醸や純米より、本醸造が旨いんだな。
料理をじゃませず、ぐっと引き立てるお酒です。


しめ鯖も少しいただきました。
しめ方もいいけど、なにしろ鯖がいい!
口の中でトロけます。


柏露の普通酒「からくち」の樽酒は、マスターの隠し酒。
正月に鏡開きをして、残りを瓶に詰めてとっておいたものです。
これが激ウマ!


ワタまで入っているイカの丸干しをかじりながら、
樽酒をちびりちびり。
いやはやもう桃源郷ですな。


1時間くらいで帰る予定が、
居心地が良すぎてすっかり長居してしまいました。
外へ出ると雪が舞う寒さなのに、私の心はあったか。
明日からまたがんばれそうだ~!