笑気麻酔とは(全身麻酔) | 横山歯科医院

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[笑気麻酔とは(全身麻酔)]

(Wikipedia)


笑気麻酔(しょうきますい)は、医療用ガスの一種である「笑気ガス」と
医療用酸素を用いた「全身麻酔」。
笑気は亜酸化窒素の別名である。

「笑気」の語源には亜酸化窒素を用いた手術中に麻酔に拠って弛緩した患者の
表情が笑っているように見えたからという説が有力である。



<歴史>
笑気は、1772年にイギリス人化学者ジョゼフ・プリーストリーによって発見
され、1795年にハンフリー・デービーによって麻酔作用があることが証明
された。

ところが1845年、アメリカ人歯科医師ホーレス・ウェルズが笑気を用いて
公開で麻酔を行ったが失敗に終わっている。



<現在の笑気麻酔>]
笑気は麻酔ガスとして知られているものの、単独で用いるだけでは人を完全に
麻酔することができない。
具体的には、麻酔薬の効果のものさしとなる「MAC値(最小肺胞濃度)」が
笑気では1気圧で100%を超える。
これは、たとえ100%笑気を吸入させたとしても人を完全に麻酔することは
できないことを意味する。
(実際は100%笑気を吸入してしまうと酸素が全く吸入されないことになり、
非常に危険なため行ってはならない)

しかし、笑気には鎮痛効果が強いという利点がある。
その強さは他の新しい麻酔薬よりもむしろ強いほどである。
そのため、現在の麻酔では笑気は単独で麻酔に用いられることは少ないが、
他の麻酔薬と併用して鎮痛効果を期待する麻酔補助薬と位置づけられている。



<適応>
笑気麻酔は全身麻酔に幅広く行われる。
しかし、笑気は腸管などの閉鎖空間に移行しやすいため、腸管穿孔、気胸、
眼科の患者では使いにくい。
また肺動脈圧や脳圧も上昇させるため、心臓外科や脳外科の手術でもあまり
用いられない。

術後に生じる悪心・嘔吐といった不快症状の原因要素と目されることから、
近年では全身麻酔の主流は「レミフェンタニル」と「プロポフォール」による
静脈麻酔に移行しつつあり、笑気は用いられなくなってきている。