みかんが肝硬変を防止? | 横山歯科医院

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[みかんが肝硬変を防止?]

(健康トレンディー  2007年)


一説によると、現在日本でウイルス性の肝炎で苦しんでいる人は350万人
いると言われているが、このような患者に希望をもたせる研究結果が最近
明らかになった。

それはみかんである。



<カロチノイドが鍵>
みかんの黄色はカロチノイドという成分のせいだが、このカロチノイドは
動物の体内でビタミンAに変換される。
ビタミンAがどうやら鍵を握っているらしい。
2つの研究結果を紹介する。


独立行政法人である果樹研究所が、みかんの消費量が非常に高い静岡県の
三ケ日の住民1,073人を対象に調べた。
すると、これらの人々の血液サンプルには、肝臓病、動脈硬化、インスリン
耐性(体の各組織への糖分の取り込みを行なうインスリンの働きがうまく
いかない状態)の危険性を減らす化学的指標が見つかったという。


また、京都府立医科大学のチームがウイルス性肝炎をもつ30人にカロチノイド
を含むみかんジュースを毎日飲んでもらい、1年後に調べたところ、この
グループでは肝臓がんに進行した患者は1人もいなかったという。
これに対し、みかんジュースを飲まなかったウイルス性肝炎をもつ45人の
患者のグループでは、8.9%の割合で肝硬変に進んだとのこと。



<2つの研究結果の評価>
以上の2つの研究結果について、この研究は歓迎すべきものだが、サンプル
数が少なすぎて、みかんと肝臓がんの関係については断定的なことは言えない
とする学者もいる。

また一方で、the British Heart Foundationに属するCathy Rossさんは、
この結果は自分たちとの研究結果と一致するようだと述べた上で、「私たちは
色の異なる果物や野菜をなるべく多くとるように勧めています」と述べて
いる。



現在、肝硬変の治療薬としてインターフェロンがあるが、この薬は日本人が
かかるC型肝炎にはそれほど効き目はないし、うつ病になりやすいなどの
重篤な副作用がある。


そこで、瀉血療法という患者の血液を定期的に抜く方法が注目されている。

瀉血療法は名古屋大学の教授が、肝炎にかかっている人は肝臓に鉄分がたまり
やすく、これが肝臓に悪い作用を及ぼしていると考えた。
そこで、血を抜くと、体はあらたに血液をつくるために大量の鉄分を必要とし
肝臓にたまった鉄分を利用せざるをえなくなり、その結果、肝臓の鉄分が
少なくなるという原理である。

インターフェロンの副作用で苦しんでいる人は、瀉血療法を選択肢の1つに
加えるべきだろう。
少なくとも、副作用はないからだ。


でも、毎日みかんを食べることで肝硬変に進行するのを防止できるなら、
患者にとってこれほどの喜びはない。
関係機関にはもっと精緻な研究を継続してもらいたいものだ。



http://www.kenko-trendy.com/nakazawa/001618.html




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