酢酸鉛(II) | 横山歯科医院

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[酢酸鉛(II)]

(Wikipedia)


<古代における利用>
甘味があり、歴史的に催淫剤として用いられていた。

古代ローマにおいては、蜂蜜以外に手に入る甘味料は少なかったため、
ブドウの果汁(ムスト)を鉛の容器で煮ることによって得られるサパ と
呼ばれるシロップが甘味料として好んで作られていた。
このシロップは当時、ワインの甘み付けや果物の保存に一般的に使われて
いた。
しかし、これには酢酸鉛などの鉛化合物が含まれるため、それを飲んだ者が
鉛中毒となっていた可能性が否定できず、古代ローマの記録に残る有名な
人物の発狂や死の原因ともなったと考える研究者がいる。

実際に、作曲家ベートーヴェンが、その晩年ほぼ耳が聴こえなくなった原因と
して、近年の研究では鉛中毒が有力説とされている。
ベートーヴェンの毛髪から通常の100倍近い大量の鉛が検出されたが、彼は
生前ワインを愛飲していた。
当時のヨーロッパでは、ワインの醸造過程で甘味料として酢酸鉛を含むサパ
などの鉛化合物類が加えられており、鉛中毒によって難聴を引き起こしたと
される。