2015年11月11日(水)
この日は二俣川にある神奈川県ライトセンターへ見学に行きました。
神奈川県ライトセンターとは
ライトセンターは、神奈川県の視覚障がい者やボランティアなどの関係者向け施設です。
昭和49年に設置され、平成18年4月からは日本赤十字社神奈川支部が受託運営しています。
ライトセンター5つの役割
1.点字・録音図書などの製作貸出
2.各種の相談・訓練
3.スポーツを楽しんでもらう
4.ボランティアを育てる
5.視覚障害の理解を深める
ライトセンター周辺や外観は?
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151207/15/yokotorisupporter/d8/9b/j/t01970189_0197018913505113502.jpg?caw=800)
「点字ブロック@ライトセンター前」
相鉄線二俣川駅からライトセンターまで、横断歩道や階段の区間を除き点字ブロックが続いています。
施設外においても考慮がされているのは、素晴らしいと感じました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151207/15/yokotorisupporter/cf/ce/j/t02200164_0268020013505113503.jpg?caw=800)
「ライトセンター施設の200分の1模型」
体育館もあり、小学校をコンパクトにしたような印象で、少し懐かしい感じもしました。
ライトセンターの中に入って
今回の訪問時のプログラムとしては、下記の2点をご用意頂きました。
1.ライトセンター職員で視覚障がい者の方の講演
2.ライトセンターの施設見学
講演では、全盲の人がどのように視覚情報を理解しているかについてのお話や、
視覚障がい者の方とはどのように接したら良いかといったことを、全盲(ほぼ先天性)のライトセンター職員の方から直接、体験も交えて学ぶことが出来ました。
例えば、一緒に歩いて誘導するときの声のかけ方や、腕の貸し方などを学び、
実際に2人一組になり、誘導される人は目を瞑って、教室の中をぐるぐる歩いて誘導体験をしました。
施設内は、点字ブロックや階段の手すりなど、視覚障がい者も安全に移動出来るよう、工夫がされています。
ライトセンターの特徴として、視覚障がい者の方向けに設計されたスポーツ設備が数多くありました。
例えば、屋外には1周110mのランニングトラックがあります。このランニングトラックの真上にレールがあり、そこには滑車に吊られたロープがあります。このロープを携えたまま、ランニングトラックをぐるっと1周走れるようになっています。ランニングトラックの両わきにはクッション材が張られていたり、スタート地点そばのベンチからは、一周走ったことを認知できるよう、FMラジオが流れていて、安全に周回する事が出来ます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151208/16/yokotorisupporter/8e/7f/j/t02200165_0800060013506056066.jpg?caw=800)
「ランニングトラック」
他にも、吸音材を張り詰めた体育館(音でのボールや人の位置を把握しやすくする)や、水面をプールのふちとほぼ同じ高さにした地下の温水プールや、シャッター式のロッカーなど、各所で数多くの工夫が凝らされていました。
また、スポーツ施設以外も、充実していました。ボランティアが活動し、点字本や音声本の作成から送付までを一貫して行なうこともできる様に、専用の部屋や機材も整えられていました。
ペダル式の鉄の板に点字の原板を打つ古い機械や、パソコンで点字翻訳して高速印刷出来る新しいプリンターもありました。それから、普通の一冊の英和辞典を点字本にすると、文字の大きさが大きくなり、ページの厚みも増すため、点字本は100巻にまで膨らんでしまうというのは、驚きでした。
また、日本語の点字には漢字は無いそうです、そのため日本語の点字の文章は全て平仮名で作るため、漢字の正しい読み方を点字本製作者が確認できるよう、人名事典なども取り揃えられていました。
施設面から考えても、視覚障がい者だけでなく、ボランティアなどの関係者の視点からもとても充実した施設といえると思います。
まとめ
ゼミで進めているアート鑑賞に関するプログラムを考えるためにも、
視覚障がい者の方のことをよく知ることは重要だと感じ、今回の訪問をさせていただきました。
「視覚障がい者と会うときも、今日はどんな人に会うかという感覚でいて欲しい。その人がたまたま視覚障がい者ということで、性別などの特性と同じで、その人の気質のほうを見るべき。」というお話は、とても印象的でした。
アート鑑賞においても、視覚情報のあるなしの差は確かに大きいかも知れません。しかし、人と人とのコミュニケーションの中でその差を埋めることは十分可能になってくると思います。視覚障がい者の方と一緒にアートを楽しむということも思っていたほど仰々しくもなく、むしろ自然なかたちで出来るのではないか、本当はそういった形が望ましいのではないかと感じました。
これからも色々と調査や議論を重ねていき、良いプログラムを企画していければと思います。
最後になりますが、見学を受け入れて頂いたライトセンターの方々に、深く感謝の意を申し上げます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151207/15/yokotorisupporter/05/ea/j/t02200137_0429026713505113504.jpg?caw=800)
「触れる石像(鳥・象・馬のイメージ)の前にて参加者みんなで記念撮影」
以上、長文となりすみませんでした。
この日は二俣川にある神奈川県ライトセンターへ見学に行きました。
神奈川県ライトセンターとは
ライトセンターは、神奈川県の視覚障がい者やボランティアなどの関係者向け施設です。
昭和49年に設置され、平成18年4月からは日本赤十字社神奈川支部が受託運営しています。
ライトセンター5つの役割
1.点字・録音図書などの製作貸出
2.各種の相談・訓練
3.スポーツを楽しんでもらう
4.ボランティアを育てる
5.視覚障害の理解を深める
ライトセンター周辺や外観は?
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151207/15/yokotorisupporter/d8/9b/j/t01970189_0197018913505113502.jpg?caw=800)
「点字ブロック@ライトセンター前」
相鉄線二俣川駅からライトセンターまで、横断歩道や階段の区間を除き点字ブロックが続いています。
施設外においても考慮がされているのは、素晴らしいと感じました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151207/15/yokotorisupporter/cf/ce/j/t02200164_0268020013505113503.jpg?caw=800)
「ライトセンター施設の200分の1模型」
体育館もあり、小学校をコンパクトにしたような印象で、少し懐かしい感じもしました。
ライトセンターの中に入って
今回の訪問時のプログラムとしては、下記の2点をご用意頂きました。
1.ライトセンター職員で視覚障がい者の方の講演
2.ライトセンターの施設見学
講演では、全盲の人がどのように視覚情報を理解しているかについてのお話や、
視覚障がい者の方とはどのように接したら良いかといったことを、全盲(ほぼ先天性)のライトセンター職員の方から直接、体験も交えて学ぶことが出来ました。
例えば、一緒に歩いて誘導するときの声のかけ方や、腕の貸し方などを学び、
実際に2人一組になり、誘導される人は目を瞑って、教室の中をぐるぐる歩いて誘導体験をしました。
施設内は、点字ブロックや階段の手すりなど、視覚障がい者も安全に移動出来るよう、工夫がされています。
ライトセンターの特徴として、視覚障がい者の方向けに設計されたスポーツ設備が数多くありました。
例えば、屋外には1周110mのランニングトラックがあります。このランニングトラックの真上にレールがあり、そこには滑車に吊られたロープがあります。このロープを携えたまま、ランニングトラックをぐるっと1周走れるようになっています。ランニングトラックの両わきにはクッション材が張られていたり、スタート地点そばのベンチからは、一周走ったことを認知できるよう、FMラジオが流れていて、安全に周回する事が出来ます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151208/16/yokotorisupporter/8e/7f/j/t02200165_0800060013506056066.jpg?caw=800)
「ランニングトラック」
他にも、吸音材を張り詰めた体育館(音でのボールや人の位置を把握しやすくする)や、水面をプールのふちとほぼ同じ高さにした地下の温水プールや、シャッター式のロッカーなど、各所で数多くの工夫が凝らされていました。
また、スポーツ施設以外も、充実していました。ボランティアが活動し、点字本や音声本の作成から送付までを一貫して行なうこともできる様に、専用の部屋や機材も整えられていました。
ペダル式の鉄の板に点字の原板を打つ古い機械や、パソコンで点字翻訳して高速印刷出来る新しいプリンターもありました。それから、普通の一冊の英和辞典を点字本にすると、文字の大きさが大きくなり、ページの厚みも増すため、点字本は100巻にまで膨らんでしまうというのは、驚きでした。
![]() | ![]() |
「点字の原板を打つ機械」 | 「点字のプリンター」 |
また、日本語の点字には漢字は無いそうです、そのため日本語の点字の文章は全て平仮名で作るため、漢字の正しい読み方を点字本製作者が確認できるよう、人名事典なども取り揃えられていました。
施設面から考えても、視覚障がい者だけでなく、ボランティアなどの関係者の視点からもとても充実した施設といえると思います。
まとめ
ゼミで進めているアート鑑賞に関するプログラムを考えるためにも、
視覚障がい者の方のことをよく知ることは重要だと感じ、今回の訪問をさせていただきました。
「視覚障がい者と会うときも、今日はどんな人に会うかという感覚でいて欲しい。その人がたまたま視覚障がい者ということで、性別などの特性と同じで、その人の気質のほうを見るべき。」というお話は、とても印象的でした。
アート鑑賞においても、視覚情報のあるなしの差は確かに大きいかも知れません。しかし、人と人とのコミュニケーションの中でその差を埋めることは十分可能になってくると思います。視覚障がい者の方と一緒にアートを楽しむということも思っていたほど仰々しくもなく、むしろ自然なかたちで出来るのではないか、本当はそういった形が望ましいのではないかと感じました。
これからも色々と調査や議論を重ねていき、良いプログラムを企画していければと思います。
最後になりますが、見学を受け入れて頂いたライトセンターの方々に、深く感謝の意を申し上げます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151207/15/yokotorisupporter/05/ea/j/t02200137_0429026713505113504.jpg?caw=800)
「触れる石像(鳥・象・馬のイメージ)の前にて参加者みんなで記念撮影」
以上、長文となりすみませんでした。