恐れるな 未来は変えれる
ターミネーター3 /
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前回の日記以来「続きはまだか!?」というコメントを多方面から頂いております。
嘘です。アニマの笹原さんからしか頂いておりません。でも続けます。読んでくれているヒトが一人でも居る限りこの日記は続けます!←良いこと言った気分。
※今日の日記はダラダラ長いだけなので注意。
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Twitter などで頂いたコメントに「CGも表現の一種ですからCG監督の中からも(優れた表現が出来るのなら)映画監督になれるのでは」というものが複数ありました。
まったくその通りです。
確かにCGで素晴らしい映画表現が出来ればCG監督は映画監督として成功するでしょう。
が、僕が論じているのはもうちょっと志の低い話で「それなりに平凡な才能だけど、CG監督っていうだけで食っていけないか?」という話です。
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たとえば映画。
業界の構造上、年間での邦画の上映本数は一定量保証されています。
理由はいろいろあると思うんですが、上映される邦画の数パーセントはダメな映画です。つまりは大した才能が無くても業界の構造的に数パーセントのダメ監督を許容する事が出来るのが現状です(将来は知りませんけど)。
マンガもゲームもアニメも小説も音楽も同じです。
数パーセントのダメコンテンツが存在する事については、皆さん賛同して頂けると思います。
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でもその数パーセントのダメコンテンツでも、他の業界の優良コンテンツに置き換える事は出来ません。
物語の構造を語るのには小説は最も高度なメディアです。そもそも小説は物語そのものだから当たり前だとも言えます。
小説の名作から比べれば、多くのマンガや映画の物語構造は稚拙なケースが多い。
そりゃそうです。小説が物語にだけコストを払えば良いのに対して、マンガや映画は他の事にも注意を払わなくてはいけませんから。ヒトや集団のリソースは有限ですから、どうしても手が回らない部分が出てきてしまう。※その分、小説は物語の複雑化が進んでしまってコストがかかるんですが。
でも、マンガや映画は必要とされています。
それは小説には無い演出や快楽があるからです。
「他では代用出来ない」だからその業界構造での頂点のクリエイターになれば全てを牛耳る事が可能になる仕組みな訳です。
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邦画業界の構造として、一定量のコンテンツを固定のクリエイターで回すというビジネスが成立している以上、映画監督は映画を撮り続ける事が出来ます。もちろんあまりにヒドイ監督は職を失うでしょうけれど。
ところがCG業界にはそれが無い。
CG業界のクリエイターが頑張って映画を作ったとします。それが映画として優れているうちは良いでしょう。優れた映像が観客を虜にする事もあるかもしれません。でも、少しでも失敗したら新しい「映画業界の監督」が現れて再び利用される側に落ちると思います。
CGはコンテンツジャンルとしては独り立ちしていないと思うんです。
だから、クリエイターが他の業界に依存せざるを得なくなり、一本立ちしづらい。
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ということで、CG業界は新しいビジネスモデルを考える必要がある気がします。
ダメコンテンツを作っても他の業界に侵食されないようなやつを。
アニメにもゲームにも出来ない、新しい商売を。
そうする為には、
・アニメよりも優れている点。
・ゲームよりも優れている点。
・実写よりも優れている点。
これらを組み合わせて商品を作らないと「あーじゃあCG会社さんにお願いしようかな」という気にはなれない。
ではその答えとは一体何か!?
それを考えるのはCG業界の皆さんの課題なのです!
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と、投げ出したくなりましたが、さすがに怒られると思いますので真面目に考えてみようと思います。
ちなみに先に書いておきますが、ここから先は全くもって実証されていない想像です。
あんまり深く反論しないでください。大して考えていないので。
CG業界がオリジナルのビジネス構造を持つには?
という命題ですが、まずは敵に飲み込まれてしまってはいけません。
敵っていうのは他の業態のクリエイターの事です。
だから「映画監督がCG会社を雇えば出来る」なんて事はNGな訳です。いや、NGじゃないんですが相手の土俵で戦うんだからかなり辛い。
敵が取り込めるような要素を武器にしてはいけない。
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という事を言っていると、「CG業界に出来て映画(ゲーム)に表現出来ない事なんか無い」なんて言う人が出てきそうですが、それは誤解です。
各メディアを定義しているコアの部分、全てのコンテンツはそこを失う事が出来ない。
たとえば、映画には映像が必要。
映像の無いモノを映画と呼ぶ人は居ません。
音楽やラジオは映像が無い事で「視界を奪われない」という自由を獲得していて、映画はそれを手に入れる事は出来ません。
同じようにビデオゲームにも「インタラクティブ」という特質があって、それを奪われてしまうと「ゲーム」というアイデンティティが崩壊します。
つまり各コンテンツには「これを失うとそれでは無くなる」という複数の要素があり、それらを失った瞬間にそのコンテンツに関係する関係者の特権が失われる訳です。
そうした誰のモノでも無い場所を探し出して押さえてしまえば、CGクリエイターだけの王国を
作れるんじゃないでしょうか?
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散々書いてきて、何言ってるんだかだんだん判らなくなってきました。
ここまでを要約すると、
「映画やアニメや漫画やゲームは、それらが業界であると同時にコンテンツ媒体して成立いるのに対し、CGだけは業界だけが存在して独自のアウトプット先が無い。だから自分達で作ればいいんじゃね?」
です。短い。
ここから先、さらに業態のサンプル書こうかと思ったんです……が、ここまでの日記があまりにダラダラと長くなったので、もう付いてきている人が誰もいない気がします。
ということで、こっから先はリクエストがあったら書きます。
なんというインタラクティブ!マッシュアップ!ユーザージェネレイテッ(以下略)