咳テスト | 横浜嚥下研究会

横浜嚥下研究会

私たちは横浜、湘南、横須賀の医師、歯科医師、コメディカルの有志で作られた会です。嚥下障害の臨床を追求し、より質の高い臨床を患者さんに提供出来ることを目指しています。

先日から私のところでも咳テストを開始しました。各施設の患者層にもよりますが、うちの病院にくる方はsilent aspirationが他に比べて多いらしく(当院リハ医談)、評価の精度をさらに上げるために始めましたアップアップアップ

咳テストはベッドサイド評価の一つです。ムセのない誤嚥(不顕性誤嚥)である     『silent aspiration』を検出するのに優れていると言われています。感度、特異度ともに85%を越えているテスト(VF/VEにて検討済)で、超音波式ネブライザーからクエン酸溶液1%(生理食塩水使用)を1分間吸わせて、咳回数を数えるだけというシンプルさクラッカー
1分間に咳が5回以上出れば問題なし、4回以下でsilent aspiration疑いとなります。喘息の方は禁忌ですが、それ以外は適応が広いのも特徴でしょうか。
口から吸わせることが肝要で、認知症患者などの従命がきかない方にはノーズクリップをして口呼吸をさせる必要があります。
その他、この咳テストの原著を読むと咳はまだまだ解明されていないことが多いのも驚きでしたひらめき電球

自ら体験したところ、1分間吸うのは苦しくて絶対に出来ないと思いました(ほんの10秒程度で咳5回を越えました)ショック!ショック!ショック!
一緒に経験した内科Dr.も同様の反応を見せました。しかし、リハ科Dr.だけは無反応という結果が叫び
原著の中で喫煙の影響も受けるのでは?と書かれていましたので、この3人の中で唯一喫煙している故の結果なのかもしれませんね。

さて、実際の患者さんに行ったところ、1分間に3回という結果でした。この方はVFにてsilent aspirationが確認されていたので試しに行ったのですが、確かに咳テスト通りの答えになりました。

まだ件数を稼げていないので、100例ほど経験したら追加報告を出そうかなと思っています。