イザベルさんと作ったお弁当! | マクロビヨーコのブログ

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念願叶って、夫のセミリタイヤを機に2013年6月、夫婦でシンガポールに移住。家族で住んだ5年+4年間の通い婚(シンガポールと日本を行ったり来たり)そしていよいよ、本番スタート!「クッキング」「国際交流」など、その日心に浮かんできた事をブログに綴っています。

日本への引越しと転出手続きで多忙を極める中、

イザベルさんは、「お弁当作り」を習いに、我が家に

やって来てくれた。


ヒョンなことから、アメリカの語学&文化トレーニング会社に

雇われ、9月から3ヶ月間・約30時間の日本語(初級)を私が

担当することになった。彼らの勤務先であるシンガポールの

会社が、この語学学校を指定、駐在員の妻としての彼女に

用意したのは312時間の日本語クラス。残りの約280

時間は、赴任地で引き続き学べるのだという。


http://ameblo.jp/yokoabiko0502/entry-11600551914.html

   (フランス人から英語で面接を受けた!)
http://ameblo.jp/yokoabiko0502/entry-11715040889.html

   (ドリアンと日本語)


彼女は、この日本語学習以外にも、専門のトレーナーから、

日本文化のレクチャーを受けたらしく、「日本では、食事の時、

女性がお酌するって聞いたんだけど・・・・」と心配顔で

聞かれたこともあった。



「日本に行ったら、毎朝、小学生の子供のお弁当2つと

主人の分、合わせて3つ用意しないといけないの。お料理、

全然ダメなので、教えて貰えますか?」


8月末、初めて、仕事帰りの彼女と会った時から、この

「お弁当作り」が心配の種だったイザベルさん。外食中心の

シンガポールでは、働く主婦の大半が、家でご飯を作らない。


私の英語ブログ「 MY REAL JAPAN 」を通して知り合った

「ケーキ作りが趣味」のキャリアウーマン・ジニーさん

(50代)でさえ「ご飯はほとんど外」と言っていたくらい・・・


写真で、自作のケーキの出来ばえを見せて貰ったが、まるで

売りモノみたいに繊細で手が込んでいた。「家族の為に・・」

というよりは、色々な人たちへの「サプライズ」のプレゼントに

使うようで、典型的・負けずキライのシンガポール人を垣間

見た気がした。ジニーさんの場合、料理が出来ない訳じゃなく、

「しようと思えばデキル」けれど、「しないだけ」 

コレは一つの大きなカルチャーショックだった。


「こんなケーキより、まずは、ご飯でしょ?」とつい突っ込み

たくなるワタシをよそに、「今度は、本格的なカステラを作って

みたいんだけれど、ネットで、あの木枠は手に入るの?」

なあんて、聞いてたっけ・・・・


女性も男性と同等に国の戦力と考えるこの国は、駅やHDB

団地の近くには、必ずどこでも、朝早くから夜遅くまで開いて

いるフードコートやホッカセンターが設置され、働く主婦の

強ーい見方なのだ。



なので、たぶんイザベルさんちでは、家族揃っての「おうち

ご飯」は、料理上手なマレーシア在住のお母さんがシンガポ

ールに遊びに来ている時位のものだっただろう。



この日は、出発をわずか3日後に控え、午後からは、2回目の

船積みの荷出しで忙しく、クッキング+ランチタイムは、何と

3時間1本勝負!


まずは、お出し(昆布・鰹節・干ししいたけ)と、調味料の説明

からスタート、日本で同様の食材が買えるように、写真を撮り

まくるイザベルさん。最後は、義母から譲り受けた熟成30年の

「糠漬け」で締めくくり!コレには興味深々の彼女、「オイシイ」



一緒に作って、写真を撮って、試食

一緒に作って、写真を撮って、試食


この過程を何度も繰り返して、ようやく出来上がった!


1.出し巻き卵

2.チキンの照り焼き

3.薄切り豚肉の野菜ロール

4.ポテトとコーンのコロッケ

5.チキンカツ

6.牛蒡と人参のキンピラ

7.ポテトサラダ

8.ひじきの煮物

9.筑前煮風野菜の煮物

10.野菜の天ぷら(3種)


生まれて初めて作った「出し巻き卵」も、彼女が、自分で

「スゴーイ!」って叫ぶほど大成功!!


メニューは、彼女のリクエスト+中華料理が得意なお母さんのと

カブラない+応用可能で簡単なおかずをチョイス。


あとは、定番の「竹輪&きゅうり」「リンゴのウサギ」「タコ・

ソーセージ」の3品を追加。なので、全部で13種類!今流行の

芸術的?「キャラ弁」とは、ほど遠いけれど典型的おふくろの

味のオンパレードで、イザベルさんも大満足!


テーブルにズラーリ!と並んだ、すべてのおかずを

セッセとお弁当箱に詰め込んで、ついに、完成 & ランチ合格

イザベルさんは、「ヨーコサン,トテモ、オイシイデス!」を

連発!ヨカッタラブラブ でも、あ~、忙しかった!



その後、家族へのお土産に、残った試作品を再び容器に

ギッシリ詰め込んで、近くの駅まで送って行った。駅に

着いたら、「来年4月の一時帰国の時は、絶対に会おうね!」

「元気でねー!」と思いっきり、お別れのハグ!そして、

改札を通り抜ける彼女を見送る私。


それは、改札を過ぎて、こちら側をクルッ!と振り返ったその

瞬間だった。彼女は、立ち止まり、キチンと私に向き直って、

突然、ペコリ!と深く丁寧に頭を下げた。


今まさに、手を振ろうとしていた私も慌てて、姿勢を正して、

ペコリ!それは、日本人のワタシより日本人らしい綺麗な

お辞儀だった。


たった30時間で、初歩の日本語だけじゃなく、見事に 

「日本人みたい」を身に付けたイザベルさん。まるで、

国際都市シンガポールの適応力の高さを物語っている

ようだ。彼女が、あの時、私に見せてくれた晴れ晴れと

したビッグな笑顔は、今も私の心にあって、未だに温かく

充電し続けてくれている。ありがとうイザベルさんドキドキ



仕事も捨てて、家も置いて、お子さん2人とお母さんまで

引き連れて、はるばる日本に飛んで行ったイザベルさん。

大きな決断が必要だったに違いない。それは、まさに9年前の

私そのものだった。


だから、もし、あなたの周りで、誰か外国人が、片言の

日本語で何か聞いてきたら、それはきっと、イザベルさん!


皆さん、どうぞ、親切に優しく答えてあげてくださーい。

かつて私が、シンガポールでそうして貰ったように。


知ってるだけの英単語を並べて、想像力を働かせて、

身振り手振りで話してみてください。絶対に

知らんぷりなんてしないで・・・


だって、あなただって、もし、英語を習ったそのわずか、

3ヶ月後にこのシンガポールに来たらどうなる?


私みたく、「フラトンホテルはどこですか?」と英語で聞いても

肝心の「フラトンホテル」のがどうしても通じなくって、

「A・B・C・D・E・Fのラトンホテール!」って叫ぶ

ハメになることでしょうガーン


晴れて2年後、帰星する時には、彼女がもっと、もっと、

「日本が大好き!」になってますように!そう、私が

このシンガポールにそう思ったように・・・



今後、彼女とそのファミリー5人が、私の母国・日本で、

夫々が一体、何を、どう、経験し、どう感じるのか・・・・

私までワクワクドキドキだ。


果たして日本は、本当に「おもてなしの国」なのか・・・ひらめき電球


皆さーん、私はここシンガポールから、日本のコト、

しっかり見張ってますよーー爆弾

だから、どうぞ、あなたの近くのイザベルさんをよろしくね。




郊外の閑静なHDB住宅が、彼女の自宅。週2回、

通うのが楽しみになる程、のどかなエリアだった。


夜9時前に、クラスが終わってもまだ、このプレイグラウンドで

遊んでいる子供たちがいた!やっぱ、南国ですねー!




2013.12.6 最後の日本語クラスで

「ワタシ、ニホンデ、、ガンバリマス!」





20113.12.10 出し巻き卵に挑戦!



イザベルさんが作った卵焼き& ウサギ・リンゴ

「 こんなにたくさーんできた!」とイザベルさん。




 おかず、作り過ぎて、入りきらナーイ!


    お疲れ様!


この3品は、あとから追加!

切干大根、ホウレン草のお浸し他



注目:イザベルさんを大いに安心させたお弁当の本!

しかし、この南国には、「常備菜」という考えはない。

「作ったものはその日の内に食べる」のが、基本なのだという。