父の思い出 ③旅行編 |     みやこわすれの料理・つれづれ記

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父とは、よく家族旅行へも行きました。


父がスイスに似ていると愛した上高地。 修善寺から伊豆。 島根から松江、


岡山の寿司屋 (土門 拳さんの紹介の)へ寄り、倉敷へ。 そして、私が計画し


たのに、高熱を出して行けなかった松本・穂高への旅など・・・


  

  20才の時は、「成人式の着物は要らないから、結婚前にヨーロッパへ旅行


させて下さい。 帰ってきたら、お見合いして結婚するから。」 と頼んだ時も、


父は自分の母校の神戸の関西学院大学 (関西大学にあらず!) のOB会に


頼んで、私の望みをきいてくれました。


実は私は、出発前夜に8度6分あり、それを隠して出発したので、フランスでは


40度の高熱でダウンしてしまい、どこもフランスを見れず、イギリスでも辛い思


いをしました。  


その時、父の計らいでイギリス在住の若夫婦が、食欲のない私を日本料理屋


へ連れ出してくれ、冷奴と鮭茶漬けを食べさせてくれました。


父からは、奥さんに真珠のブローチをプレゼントしました。 父らしい配慮です。


     

  父は、よく客人を連れて京都の 「一力」 や 有馬温泉の「瑞苑(ずいえん))


へ招待してましたが、私の”懐石デビュー”も、近江・八日市の 「招福楼」 で


した。  もちろんM叔母さんもお誘いしてご一緒しました。


松阪から客人3組を連れて車3台で出発し、途中3か所、庭の景色の良いお寺


巡りながら、夕刻、行燈がともされ水が涼しげに打ってある「招福楼」の玄関


に、たどり着きました。



一歩入ると、いいお香の香りが炊きしめられ、広い座敷で菊の花が浮かべて


風雅な菊酒から始まって、誰かのぞいているのかしら・・・と思う程の絶妙な


タイミングで、お料理が一品一品運ばれてくるのでした。


どれもこれも絶品ビックリマークでした。 夢のような一夜でした。宝石赤゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


   

  子供が生まれてからは、毎夏必ず「志摩観光ホテル」へ泊まりに連れって


くれました・・・。


  加えて父は、いろんな方に私を会わせてくれました。


写真家の入江泰吉さん、岩宮武二さん、浜谷浩さん、そして会社関係の父の


友人等・・・。


それらの方々に会ったことは、私の精神的な財産になっています。


    

  結婚後は、会社の外人の要人が来日すると、私が着物を着て通訳代わり


に表に出てくるのを父は望み、私はそれに答えました。


お蔭で、とても貴重な楽しい思い出が沢山残っています。


英語を話せるという、張り合いもありましたし・・・。


会社がどんどん大きく発展し、”六本木”や”新宿”にオープンする度に、父は


子供を連れて会社のオープニングパーティーに出席するよう勧めてくれました。


日頃、育児三昧の私には、いいリフレッシュになり、父の会社の発展を見るの


は、実に嬉しいものでした。


大学時代に会社のアルバイトをしていたので、親しい社員もいっぱいいました


し。