主婦じゃないMさんのこと | 酔ってらっしゃい 見てらっしゃい

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現実逃避と言われても 酔っていたいの あれやこれやに

ビールが飲みたくなって、先程近所のスーパーに行った。そこは遅くまでやっていて、コンビニよりも割安なのでお酒を買いたい時はよく利用する。

そこでレジを担当してるMさんという女性がいる。年齢は50代半ばくらい。土日とか夜遅くの、いわゆる人があまり入りたがらない時間帯で働いてることが多い。

Mさんを私が何となく覚えてしまったのは、その愛想の良さ。
いつでも、誰に対しても笑顔。
混んでても、お金出すのが遅いお年寄りがたくさんいても、彼女がイライラしてる様子を見かけたことがない。
常に笑顔で丁寧。

かといって別に押し付けがましく話しかけてきたりするわけでもない。

そのお店に行ったときMさんに会えると、何だかこの世知辛い今の世の中に、こういう人も居るんだなあ、と勝手に胸をほっこりさせたりしていた。

今日、買い物を終えて店を出ようとした時、前のレジに居たおじいさんがお釣りの小銭を落とした。側にいた女性が拾って渡してあげたら、そのおじいさんが女性を見てびっくりしたように大きな声で「あれ?わかんなかったよー」と言った。
ん?と、ついついそちらに目を向けたら、その女性は私服姿のMさんだった。

鞄持って買い物袋も下げてたし、多分仕事を終えて帰るところだったんだろう。そのまま、そのおじいさんと彼女はにこにこと話を始めた。

「今終わって帰るのかい?」
「そうよー」
「大変だねえ。じゃあ、あれだ。これから帰ったら主婦やんなきゃか?」
「私ねー、主婦じゃないのよー」
「ええ?そうなのー?でも遅くまで大変だー」
「そうよー。遅くまで働いてこいって言われちゃうのよー」

二人を追い越しつつ、店を後にしたので聞こえた会話はこれだけだった。

主婦じゃない、ということは。
未婚か、離婚して独り身か…はたまた死別??でも、「働いてこい」って誰かに言われてるんだよね…親?かな??
親だとしたら、当然ご高齢だよね…。

などと、たちの悪い妄想癖のある私は、色々と考えてしまった。

あんなに普段朗らかで優しい雰囲気のMさん。勝手に子供二人位育て終わってる感じかなー?なんて思ってたのに…意外だった。

Mさんの人生をあれこれ詮索しても仕方ない…てか失礼だし、関係ないんだけど。

何かね。

人生って何が起こるかわかんないんだよなー、って。

あんなに良い人そうなMさんにも、色々な事情があるんだ。

私だって今は「主婦」だけど、それは旦那君が元気で働いているのが前提の危うい肩書き。

この先、例えば旦那君が先に居なくなって、息子が独立して遠くに住んだりしたら、独り身になるわけで。

旦那君に対して最近、ほんと腹立つことばっかりだけど、それも永遠ではないのよねー。

でも腹立つけどねー。

酔った頭でとりとめもなく。

書き散らしている次第であります。

ああ、もうこんな時間…