こんにちは。

 

しばらく新しい記事を書いていませんでした。

 

何していたかって?

 

安心してください。

 

彼氏とかできてませんから(心配してない、一個も心配してない)。

 

 

 

 

 

最近、ご相談を頂いた方とやり取りをしていてこんなメッセージを頂きました。

 

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砂糖たっぷりや、油物食べると身体が汚され、
どうにかなりそうで、余り受け付けません

食べたい欲求はあるのですが。。

裏のカロリーや糖質、脂質は必ずチェックします。
質や成分にこだわる余り
不健康な食品を食べた後に罪悪感が産まれます。

やはり病気でしょうか?
この身体のだるさは、食べ物がいけないのでしょうか?

 

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もしかして同じ悩みを持っている読者の方がいらっしゃるかもと思い


書きにきました。

 


 

 

 

 

オルトレキシア

 

という名前を聞いたことがあるでしょうか。

 

日本語訳はまだ確立されていませんが、

 

「不健康食拒食症」とも呼ばれています。

 

オルトレキシアの語源はギリシャ語で、

 

オルト=正しい

オレキス=食欲

 

の意味をあらわしており、「正しい食欲」という意味です。

 

何が正しいのか?

食事内容が正しいということです。

そしてオルトレキシアとは、その正しさが問題になってしまうのです。

 

正しさが問題ってどういうこと?正しいなら問題ないじゃないか、と思われそうですが


オルトレキシアの方の問題点は異常なまでの食べ物の正しさにこだわってしまうということです。

「食べてはダメ」が量ではなく質として心に抑圧をかけます。

 

ベジタリアンやヴィーガン(バターや乳製品などの動物性のものも一切摂らない厳格な菜食主義)の方に起こりやすいと言われています。

 

ん?むしろベジタリアンやヴィーガンのことではないの?

と思われそうですがここは全く違います。

 

ベジタリアンやヴィーガンの方は食べるものを自分で決定しているだけあり思想です。

動物の製品を食べない主義であるだけなので精神的な問題を何も持っていません。

 

私達が議員さんの投票で○○党に入れるのと何の違いもありません。

 

ただ、オルトレキシアの方の場合、この投票が自分で出来なくなるんです。

 

 

先日、五感の質屋という記事を載せました。

 

>五感の質屋



視覚

聴覚

嗅覚

味覚

触覚

 

食べるということは五感の一つの味覚を使っていくのですが、味覚がほかの感覚と違うところは知識に大きく左右されてしまうという点だと思います。

 

 

 

 

現代の食は様々な情報が錯そうしている状態です。

空前の健康ブームにより、ある一つの食材にフォーカスが当たって取り上げられたり、特定の栄養素を排除したダイエット法がブームを巻き起こしたり、ネットを開けばその情報は実にさまざまで正解が何か全く分からない状態です。

 

もちろん健康を考えるときに知識は必要不可欠だと思います。

食品には中毒性があるものやアレルギーを引き起こすものもありますので体の不調を感じたときは早急に調べることをおススメします。

しかし、同じものを食べていてもその中毒やアレルギーにかかる人はそれぞれであるように、必要な知識は人それぞれです。あの人はこれがいけないと言ったから、という他人基準で食べ物を排除しているといずれどの軸で食べればいいかわからなくなります。

オルトレキシアの方の症状で特徴的なのはこの「何を食べていいかわからなくなる」という点です。何を軸に正しいと判断するのか分からなくなってしまうのです。その結果、一日三時間以上、一食食べるものについて考えてしまったり、自分が正しいと思う食事以外が食べられなくなってしまいます。

特に不健康食に目を引きやすく、たとえば「○○が、がんのリスクを高める」という情報を見るとその○○を自分の食べるものから極度に排除してしまいます。

食べない方がいい、が食べてはいけない、に変わってしまっているのですね。

 

オルトレキシアはまだ研究も進んでおらず治療法や診断基準が明確に確立されているわけではありません。

 

が、診断の一基準を見つけました。

次のチェックリストでの質問に「はい」と回答する数が多いほど、オルトレキシア発症傾向が高くなるようだ、とのことです。

(ようだ、と書かれているあたりがまだ研究が進められていないのが分かりますね…)

 

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オルトレキシアだと疑われる質問項目

□ 「正しい」あるいは「完璧な」食習慣を送るために全く食べない食品グループがありますか
□ 食事がどのように調理されたかひどく不安を抱きますか
□ 自身が守りたい食習慣に沿えないかもしれないと思い、食事の出るイベントに出られないことがありますか
□ きちんと食事制限をしない人に対して批判的な感情を覚えますか
□ 献立を考えたり食材を選んだりするのに多くの時間とお金をかけていますか
□ 理想とする食生活から外れると後ろめたいですか
□ 以前は楽しめていたことに興味が無くなってきた一方で、「正しい」食事をしていると満足感を得たり良いことをした気分になったりしますか

(※3  Eating Disorder HOPE http://www.eatingdisorderhope.com/information/orthorexia-excessive-exercise/understand-orthorexia

 

 

 

驚くことが、チェック項目は健康に気をつけたりダイエットを始める方の行動・思考には当てはまってしまうことです。

つまり、誰にでもなりえます!

 



では、これらの問題をどう取り除けばいいのでしょうか。


私はしがないブロガーでありお医者さんではないので具体的な治療法は何もいえないですが、最終的な到着地点として、「食べていいんだよ」と自分に許可を与えてあげることではないかな、と思います。




食べていいんです。




でも、そんなにすぐに自分の中にできてしまった「ダメ」を外せないのなら、まずは「食べていい」の基準を知識以外で与えてあげてみてはいかがでしょうか。




知識以外の基準。



 

思い出してほしいのです。

 


あなたには

 


きちんと自分で食べ物を見分ける部分が備わっていることを。







 

 

 

私たちは赤ちゃんの頃全ての危険を舌で確認していました。

 

それがいつの間にか、頭ばかりが賢くなり、自分の舌での判断を忘れてしまっているのではないでしょうか。

 


あなたの体にはきちんと見分ける力が備わっています。

 

たとえ巷で良くないと言われているものでも、舌がいいよと言っているものであれば少量食べることは体に何の危害も加えません。舌が察知しきれないものは胃と腸がきちんとそれを処理してくれる能力も備わっています。

 


 

健康食と言われるものであっても一日中食べ物のことで振り回される状態は健康とは言えません。


しかし、それが分かっててもできないから苦しんでいるというのもわかります。理解できていてもすぐには心が追い付かないと思います。

 



大丈夫です、その苦しみも少しずつ変えられます。

 


そのために


まずは舌と会話することから始めてみてはいかがでしょうか。