嗜好には好き嫌いがあります。
口に含んだ瞬間に、
『美味しい!』
『好みじゃない。。。』
と知覚するのは、当たり前の感覚。
特に
甘味や旨味が強いものは知覚しやすく
そういったものは一般的に好まれやすく
また
味覚が形成される時に何を口にしていたかによって
その個人個人の『感度』『味覚への価値観』が変わってきます。
また
歳を重ね
直感で感じる『味覚』の
その
さらに先に
体験を重ねることによって培われる
『経験による味覚』があると
私は思っています。
そんな中で培われたブルーチーズ愛。
静岡人ながら
実は、、、
ワサビ漬け、以前は大の苦手だったのですが、、、
自分で仕込むようになってから大好きになりました!
そんな
『初めて口にした時は微妙だったけれど
食べ重ねていくうちに大好きになった』
そんなお料理の一つが
今
お勤めしているカレー屋さんのシェフたちが
自分たち用の賄いで仕込む
『ダル』と『チャトニ』。
ネパール料理のシンプルで滋味深い豆スープ『ダル』と、味変アイテムに活用される『チャトニ』。
初めて口にしたのは
3年ほど前?のネパール料理教室で。
その時は
『・・・。』
が、正直な感想でした。
スパイス大好きを自称していた私でも
正直、
『ふうん・・これがネパールの日常の食事なんだ。。。
なるほどね。』
という感想。
しかしながら。
一緒に働いているネパール人&インド人の仲間たちは
毎日これを仕込んで
毎日これを賄いに食べていて
美味しそうに食べながら談笑していて。
そんな彼らと毎日接して仕事して
喧嘩したり
笑いあったり
お裾分けをもらったりして
口にしているうちに
だんだんと
この
滋味深く
スパイシーな『ダル』と『チャトニ』が
たまらなく
大好きになって。
今では
自宅で
スパイス好きの友人に
仕込んで振る舞うほどになり、
欠かせません!
日本の家庭料理と同じく
レシピは作る人によって様々で
本を見ても
同じ味には近づけません。
なので
毎日彼らが仕込んでいる姿を眺め
『何のスパイスを使ってるの?』
と背中越しに声を掛けても
『ダメ!』
と
教えてくれないので
私は
さらにぐいっと体をキッチンに傾けて
火入れの方法や(これ、すごく大事です!!!)
スパイスの種類・タイミングを観察。
言葉にしては教えてくれなくても
キッチンを覗き込む私に気づくと
わざと体をずらして
私が見やすいような角度に
仕込み鍋を傾けてくれて
ニヤッと見せてくれる。
ありがと♡
小さい時の味覚は
まさしく
ダイレクト。
自分が美味しいと感じるか、否か。
だからこそ
とってもシンプルで正直で。
私のお料理教室でも
小さなお子様の感想はとっても勉強になり
気づきがたくさんあります。
そして
経験を重ねた上で培われた味覚には
奥深いものがあります。
『これを食べた当時、こんな気持ちで過ごしていたんだ』
『この食事の機会は、○○と一緒に食べていたんだ』
そんな経験とともに形成され、培われ、醸し出せれていく、
人生を重ねているからこその『旨味』。
ダイレクトな美味しさと併せて
そういった『旨味』を楽しんでいきたい。
今は外食も自粛されている方も多いだろうし、
会いたい家族や友人知人と会食の機会を得られていない方も多いことだと思います。
だからこそ。
食に関する
ハッピーでワクワクな体験を
心に残っている経験を大切にして
食材や
お料理を目にした時に
そんな記憶を思い返して
幸せな時間を紡いていきたいな、と思います。
また
多くの愛する人たちと会い
過ごせる時間を願って。
misako