冊子を読んでみました
その中で、大麻博物館 館長が
「葛布のおやかた」と呼ぶその葛布の、冊子の最後に
い~いことがかいてあったので紹介しますね。
近代国家において、実に7種類もの古代から続く自然布が残っているのは
日本しかないそうですよ。
アッツシ織(北海道)、葛布、しな布、藤布、芭蕉布、大麻布、苧麻布。
↓ ちなみに、これが葛布。つやっつやで張りがある感じです。
以下は 葛布 パンフより
自然からの葛の採取からはじめる葛布作りは、自然とそのつどの天候と、葛という植物との対話である。毎年同じものが採れる保障はない。川で葛の繊維を洗うが、その時は川の水質が光沢を左右する。必然、川の水質に敏感になる。
染色も自然との対話である。季節ごとその時にしか染めることのできない色がある。色がでるからといって植物染料でも人間の体に悪い作用をするものもある。染色というのはただ色を染めることだけではなく、その時々の身体によい薬を染め、皮膚から吸収することで人間を守ってきたことが分かった。
また、繊維も古来、体に良いものだけが採用されてきた。植物からはいろいろな繊維が採取されるが、衣服にする繊維は20種類に満たない。何千年の歴史の中で衣服にふさわしい繊維のみが淘汰されてきている。
紀元前の著作「書経」ではそのことが
「大薬、中薬、小薬」として述べられている。
小薬は漢方薬、中薬は鍼灸、大薬は日々の食事と衣服だという。
衣服自体が人間にとっての大きな薬であることをすでに昔の人は知っていたのだ。
現代ではナイロン、ポリエステルなどの化学合成繊維が全盛である。また、天然繊維の雄である木綿は大量の化成肥料の消費、殺虫剤の散布そして遺伝子組み換え種子と自然破壊の問題を抱えている。
現在、食べることのできる食糧の大量廃棄が問題になってきている。
が、大量に消費され、タンスに二度と着ない服があふれているのに、衣料の大量消費はまだほとんど問題にされていない。
衣食住のうち、食の安全は以前から言われていた。住まいの安全も最近ハウスシックネスで脚光をあびている。だが、衣の安全についてはまだほとんど手がつけられていないのが現状である。
生活のすべてを葛布をはじめとした自然布でまかなうことは不可能であるが、この布にきたるべき未来に人類が進む方向の示唆がたくさんふくまれているのではないかと思う。
(転載ここまで)
(☆0☆)名文!!
「葛布のおやかた」が書かれたのでしょうか?百拍手です!!
* *
服も、品物も。。。
他の生き物の環境を痛めつけながら
国内・外の労働を安く買い叩きながら
気が狂ったように生産し
血眼になって販売し
気が狂ったように廃棄する。
そういうのは、もう、終わりにしよう。
100年を経過してもなお、
切り分けられて大事に使われていく大麻布の蚊帳から作られたストール。
和綿で手紡ぎ、手織りされた
あたたかい何かが伝わってくる、名刺入れ。
ずっと、大事に使おう。
そういう気持ちが、自然にわき出してくる。
衣服は、大薬。
それは、繊維としての性質だけではなくて、
作った人の気持ちも 守ってくれているのかもしれませんね