朝、起き出すと丁度、地平線から陽が昇り始めた。今日も天気良好。辺りはまるでモンゴルではなかろうかという広い、広い草地の丘陵。昨日までの白樺はどこに行ったのか。その平原が続く、続く。


また地平線より陽が上がる

平原、平原、平原

平原

長~い貨物列車とすれ違う

その内に川が出てきて、今度は川、その向こうに丘陵地帯、、それがまた続く。また川があるからなのか、集落が時折いやしょっちゅう見られる。それが、全てがトタン葺きやスレート葺きといったところ。昨日も書いたが、これで厳冬を乗り切れるのであろうかと心配になる。樽じいさんの説明では、この付近の冬の気温はマイナス30~35度。よくぞこんな地に住みなさるなぁ。

川が出て来た

集落


朝、彼が言う、私が書いた英文がロシア語になって帰って来ていて、私の旅行予定が分かったと。要は、金沢在住の娘さんが通訳をしてくれたわけである。


さて、朝食はウラジオストックで買って残ったパン一つ。食べ終わって暫くして彼が起き出して朝食の準備。そして、食べようという。有り難く、有り難く頂くことに。豚の塩漬け、ネギみたいなやつ、ポテト、パン。


朝食を奢ってくれるビア樽髭おじさん

朝食


彼は昼も同様の料理を出していたが、奢って貰ってばかりでは悪いのでカップラーメンを、昨日食堂車で手振り身振りで借用したフォークを使って食べた。


夜も奢ってくれた。今度は食堂車から調達したと思われる鳥の丸焼き。40度のコニャックで先ずは乾杯。樽おじさん、70cc位を一気飲み。こちらはまね出来ないので、半分ぐらいを一気にのんで、後はチョビチョビとし、ビールを飲んだ。樽おじさん、英語は殆ど出来ないので十分なコミュニケーションはとれないが、アルコールの所為もあり、盛り上がった。彼のイルクーツクの住所、メールアドレスも自ら教えてくれた。


夕食も奢ってくれる


また、昼間には途中停車したある駅では駅前まで連れてって美しい教会を教えてくれたり、写真を撮ってくれたりととても優しい。また、昨日のブログで書いた夫婦と青年含めた写真なども撮った。



とある駅前の教会

夫婦と樽髭おじさんと青年



列車は進む




一方、車窓からの風景は変わらない。でも飽きはしない。




また平原


午後22時半頃に暗くなった。



午後23時頃、列車はウランウデという大きな駅に到着。ハバロフスクからず~っと一緒だった、結局会話することのなかった女性二人が降りた。樽おじさんが彼女たちはボリャテ人(ブリヤート人)とのこと。後日調べたらモンゴル系で日本人のルーツという話もあるらしい。


2人に代わって若い女性が入って来た。名はナターシャ。彼女は薬関係の会社の品質管理指導をやってるらしいが、英語が堪能。彼女が通訳になって、髭おじさんは森林伐採関係の顧問と判明。さらに髭おじさんとの3人の会話が続き、明日、イルクーツクからバイカル湖に行くには是

非ともボートで行くと良いって2人して薦められた。


今日はロシア人乗客との会話、最高の時間を持つことが出来た。運が良くなければこんな経験は出来ないに違いないが、、実にシベリア鉄道の大きな楽しさの一つである。