友人の反応、生還者の言葉(パリ同時多発テロ) | おいしく、楽しく、美しく!

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Place de la République (Jan. 2015)


パリで起こった同時多発テロ。友人たちは影響を受けた人はいたものの皆無事だと確認できてほっとしました。


事件のあった複数の現場のなかには、よく行くエリアや大好きな通りがあって


I could have been there.  自分もそこにいたかもしれない


いたたまれない想いでニュースをみていました。


シャルリ・エブド襲撃事件から一年もたたないうちに・・しかも今回は無差別、だれしもが犠牲者となりえた。





今年1月、たまたまシャルリ・エブド事件の2日後からパリに滞在した私たち。

今回のテロの現場の一つであるシャロンヌのビストロは、1月にゴンタくんと別れたあと一人で泊まったアパルトマンの目と鼻の先。

いまパリにいるということ

(2013年の両親とのパリの最後に)おいしいビストロやかわいい雑貨屋さんをみつけたまさにその通りに、例の隣人のアパルトマンがありました。こんなところで生活してる気分になれて嬉しい。

と書いていた、まさにその通りにある LA BELLE EQUIPE で惨劇が起こっていました。


別の現場となった Le Petit Cambodge は、やはり1月の滞在中、日本人シェフの料理に感激したビストロ()のすぐそばで、まさにゴンタくんに「次はここにこよう」と言っていた人気のカンボジア料理店でした。愛するブーランジェリーもあるサンマルタン運河界隈。


I could have been there.  





Aprés Charlie - パリ、ロンドン、世界の反応(今年1月) より


ロンドンにいると、家族、親戚、友達がパリにいるという人は周りに多く、水曜日に会ったマリーは誕生日で来週末パリへ、バレエ友も今月末はじめて彼と行くのと言ってた。私たちも来月ノエルのイルミネーションを見にすこしだけ。


事件の翌朝、たまたまフランス人の友達と久しぶりに会うことになっていて、「A demain! (じゃあ明日!)」と元気よくメッセージを交わした数時間後に知った、今回の事件。 彼女のパートナーも先週末パリで過ごしていたところでした。

待ち合わせ直前に "Je vais peut-être avoir 5 min de retard. Mon présidant parle à la TV" (大統領がテレビで演説してるから5分ほど遅れるかも」とメッセージがきたとき、泣きそうになった。母国が攻撃されたと異国の地で知ることの切なさ。

なんと同僚の男友達が80数名の命が奪われたコンサート会場にいて、上階に隠れてなんとか助かったそうです。


パリ市民でもフランス人でもない私ですらなにか傷つけられた感じがしてへこんでたのに、安否をたずねるメールにフランスのみんな、気丈に明るく返事をくれました。

大学生のお嬢さんが現場近くにいたステファンは、バスとメトロが止まって娘は友達と自力でホテルを探すもどこも満室、見知らぬ人がホテルの部屋をシェアしてくれたおかげで暖かく一夜を過ごすことができたんだと言ってました。どんなに不安だっただろう。本人も、父親も。

Twitter ではハッシュタグ #PorteOuverte(open door の意)で「避難先に困ったらうちにどうぞ」と自宅を開放する市民が次々とあらわれ、翌日は献血を申し出る人々の長蛇の列ができていたパリ。街中にでるのはまだ危険ではとおもいきや、花束やキャンドルを捧げに現場に足をむける人も後をたたなかったようです。


事件に心を痛めていましたが、1月のシャルリエブドの時と同様、逆にパリの人たちやフランスの友人から元気をもらった週末。ゴンタくんは私の好きな火鍋を作ってはげましてくれました。(ありがとう・・)


1月のパリで感じたことを、あらためて感じました。




パリの記録 9 Jan 2015 PARIS

パリ 私たちを変えた瞬間 10 Jan 2015 PARIS


大勢の犠牲者がでたコンサート会場で、目の前で次々と人が射殺され、血の海に1時間以上ひれふして助かった22歳の女の子Isobelさんの言葉を紹介させてください。


最期を迎えた人たちの頭にあったのは、目の前の鬼畜への憎しみではなく、これまで愛してきた人たちの顔だったと私にはわかります。彼らの血の海に伏せ、銃弾が自分の22年の人生に終止符を打つのを待ちながら、わたしは大好きだった皆の顔を、幸せだった瞬間のひとつひとつを思い浮かべ、自分が愛した人達にその想いの深さがどうか伝わっていますように、そして自分に何が起ころうと、犯人たちの思うつぼにならず、人々の善意を信じ続けてくれますようにと願っていました。

昨晩多くの人々の命が奪われてしまった。幸運にも命のあるわたしたちにできるのは、善良な人々として、犠牲となった人々が願うも果たすことのできなかった人生を生き抜くことです。






憎しみや怒りではなく、人の善意や優しさ、勇気が世界を変えると信じています。犠牲者のご冥福を心よりお祈りします。


毎日を、一瞬一瞬を、家族を、友人を、見知らぬ人を、自分自身を、大切にしようとあらためて。