【どうなる功名が辻】待てない三成

　徳川家康がこの当時の平均寿命を過ぎ、天

下取りの最期のチャンスに焦って、強引な行

動に出たのは分る。しかし、石田三成がなぜ

焦って家康の野望を阻止しようとしていたの

か分らない。

　たんに家康嫌いというだけで合戦を仕掛け

ることが無謀なのは分っていただろう。

　計算高い三成ならここで辛抱して家康の死

を待って、豊臣家の再興をすることは計算で

きたはずだ。

　明智光秀が織田信長を攻めて滅んだことも

知っていたはずなのに、家康が上杉征伐に動

いたのをチャンスとみて行動したのも理解で

きない。

　豊臣家に対する忠義や淀君との関係などで

は計り知れない理由があったのではないだろ

うか。