竜王戦の挑戦者が急遽変更。

そしてその理由が不正疑惑だとのこと。

 

正直、三浦九段が不正行為をはたらくなど、

信じられません。

 

ただ、腑に落ちないところもいっぱいありますよね。

 

日本将棋連盟としても、本来は大ゴトにしたくなかった

はずです。

また、仮に三浦九段に落ち度がなかったとして、後で

裁判になるようなことがあれば、連盟はとてつもない額の

賠償金を支払うことになりかねません。対局料だけでも

高額ですからね。

それをこのような処分にしたということは、それなりの

状況証拠はあるのでしょう。

 

三浦九段側の態度もおかしいです。「弁護士に相談」とか

言っていますが、11日の連盟のヒアリングで、なぜきちんと

した弁明ができなかったのでしょうか。

休場を自ら申し出たのに届を提出しなかったのも理解できません。

 

仮説として考えられるのは

奥さんとLINEやってたとか

キャバクラ嬢とLINEやってたとか

あとは、浮気相手とLINEやってたとかですが

 

やっぱり考えにくいですね。

こういう目的のために何度も離席するというのは

相手に対しても、そもそも「将棋」に対して失礼であり

三浦九段自身、最も嫌うことでしょう。

 

それに、棋士からの「告発」もあったようですね。

橋本崇載八段は、Twitter でかなりきつめの言葉で

批判しています(すでに削除)。

 

ファンには酷な知らせと思うが、個人的にも1億%クロだと

思っている。 奴が除名になるかどうかは知らないけど、

俺は二度と戦う気しない。 以前からソフト指し、モラル、

カンニング、再三警鐘を鳴らしてきたつもりだが、最悪の形

になりただただ残念だ。 これでも潔白を信じるという人は

どうぞご自由に。 

 

9つ年上の先輩に対して「奴」と言うのはいかがなものかと

思いますが

トッププロだからわかる確証のようなものが、なにかしら

あるのは間違いないですね。

 

そもそも、スマホで不正ができるのか、ということもありますが

将棋アプリがなくても可能です。

協力者がいればいろんな方法があります。

PCを遠隔操作することもできますし

時間の長い対局の場合、棋譜もリアルタイムで得られるわけ

ですから、協力者が調べ、LINEで伝えてもいいわけです。

 

あと、仮にソフトを参照していたとして、「それが不正に当たるか?」

という問題もあるかもしれません。実際、棋士本人が考えている

手と、ソフトが推奨する手が同じということが実際は多いでしょう。

トッププロが見つけられない手をソフトが見つけるということは

ほとんどないはずです。

 

しかしアマチュアが趣味でやるのとは違います。

一手に何時間も考えることがあります。これは、先を読むだけ

ではありません。「決断」に要する時間であることも多いです。

「いい手だと思っても決断がつかない」

「この手しかないと思うけど決断できない」

そういう葛藤と何時間も戦うわけです。

ソフトを使うことで、この葛藤から解放されてしまいます。

 

また、将棋の場合、「指した瞬間は好手でも、後で指した手に

よって悪手になってしまう」ということが起こりえます。

たった一手の悪手が、それまでの好手をみんな台無しにして

しまうことがあり、悪手を指してしまったことに気付くと

平常心を保てなくなります。

 

大逆転も起こりえます。前に青野照市九段がおっしゃって

ましたが、対局者は「50対50 でスタートした形勢が 51対49

になった」ことには気付くそうです。そして「80対20」まで差が

開いたら、当然、気付きます。

しかし「80対20 が 70対30 になった」ことには、なかなか

気付かないそうです。

気付いたときには60対40ぐらいになっています。それでも

60のほうが有利なはずですが、そこで動揺してしまって

一気に逆転が起こります。

 

要は「形勢判断」は重要なんです。しかしプロでも難しい。

その点、多くのソフトには現状の形勢を点数化する機能が

あります。

 

「何を指したらいいかわからないからソフトを使う」のは

論外ですが、「自分が指そうとする手を確認する」ので

あっても、「前にさした手が悪手でないことを確認する」ので

あっても、許されることではありません。

 

仮にですよ。国家試験において、試験時間中に

「絶対に解答は修正しません。だから第1問の解答を

教えてください。」

って、絶対に認められませんよね。これができてしまったら、

第2問以降に臨む気持ちが変わってしまいます。

 

 

憶測でしかありませんが

三浦九段は「指すべき手をソフトに頼る」ことまでは

しなかったと思います。

しかし「形勢の確認」のようなことはやってしまった

のかもしれません。もしそうであれば、それはプロとして

あるまじき不正行為です。