プリロードとは? あらかじめ縮める編 | 黄色のトパーズ

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そのバイク、何cc?
俺も昔はバイクに乗ってたんだよ。
スズキのグースってヤツでさ・・・

車高以外に変化したこと、の前にショックユニットをバイクから外した単体の場合について。
プリロード=あらかじめスプリングを縮めておくとはどのような状態だろうか?

黄色のトパーズ  甘いレモン
少し複雑になってしまったけど、本質部分だけ切り取ってなるべく単純な図で。まず(D)のような
フロントフォークがあったとする。スプリングには何の力もかかっていなくて自由長、全く縮んで
いない。つまりプリロードはゼロ。プリロード調整のネジを(E)のような状態まで回してみる。ネジを
回しても何の力もかかっていないのでスプリングを押すことはできず、インナーチューブが動いて
しまう。フロントフォークの全長が伸びるだけでスプリングには何の力もかからず縮まない。(D)も
(E)も、スプリングはあらかじめ縮んではいない。つまりプリロードのかかっていない状態だ。

次にインナーチューブとアウターチューブが内部の引っ掛かりで接触する(F)の状態まで回す。(F)の
状態から更にネジを回そうとすると、緑丸部のように引っかかってしまいこれ以上はフロントフォークが
伸びない。ここで初めてプリロード調整のネジを回すことでスプリングに力を加える事ができるように
なる。力を加えられたスプリングは縮みはじめフロントフォークは(G)のようになる。これが、あらかじめ
縮められた=プリロードがかかった状態だ。

ショックユニットをバイクから外した状態でプリロードをかけてもサスペンションの全長が変わらない
理由はここにある。バイクから取り外したフロントフォークはどの状態か?プリロードがいくらかか
かっているサスであれば、必ず(G)だ。(D)や(E)ではプリロードのかかっていない状態になってしまう。
プリロードがかかった状態(G)からはいくらプリロードをかけてもスプリングが縮められるだけで、
インナーとアウターは緑丸部で引っかかって伸びないのでサスペンションの全長は変わらない。


先延ばしになっている車高以外に何が変わるのかは青とピンクの矢印の長さ。実は(D)→(E)が
ショックユニットをバイクに装着した状態でプリロードをかけた時の変化とほぼ同じだったりします。
その辺は、もう一つ別の話を挟んでから・・・続く。