奇跡を起こす!力。<チルドレン 伊坂 幸太郎著 | ぴぃたぁ・パンダのおもちゃ箱

奇跡を起こす!力。<チルドレン 伊坂 幸太郎著

チルドレン/伊坂 幸太郎


¥620
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出版社/著者からの内容紹介
こういう奇跡もあるんじゃないか?
まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。

ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。
吉川英治文学新人賞作家、会心の受賞第1作!
短編集のふりをした長編小説です。帯のどこかに“短編集”とあっても信じないでください。
伊坂幸太郎

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊坂 幸太郎
1971年、千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。

200年、『オーデュボンの祈り』で、第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞してデビュー。

独自の作風で注目を集め、2003年の『重力ピエロ』では、熱烈なファンを生んだ。

2004年、『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞を受賞。

(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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鴨居、陣内、永瀬(&べス)、武藤、優子、が、それぞれ語り手になった、連作短編集。

「短編集の振りをした、長編小説だ」と、作者の伊坂幸太郎氏はおっしゃっているが、どう読んでも連作短編集だ。(苦笑


バンク

語り手は鴨居(学生時代)。閉店間際の銀行に飛び込んだら、銀行強盗騒ぎに巻きこまれる。

訳の解らん陣内の行動に、戸惑う周囲。

もともと鴨居と、陣内は友人同士だったが、人質仲間と言うきっかけで、全盲の永瀬&べスと友人になる。

陣内は、訳の解らない価値観を持っている。

しかし、永瀬に対して、全くの偏見を持っておらず、むしろ、全盲であっても、永瀬とは何でも同等だと考えている。。


チルドレン

語り手は武藤。陣内の同僚というか、後輩?

家裁の調査官として二人とも働いている。

面接をしたのは、万引きをした少年と、親父の組み合わせ。

なんだか違和感が、、、、、大丈夫なんだろうか?この親子。

武藤も、陣内に振り回されつつ、いろいろ学んでいる。


リトリーバー

語り手は、優子。SEとして働く優子は、ある日、巨大なシステムの不具合が発生して、上司に同僚SEたちと共に、ヒステリックな叱責を浴びている。そこで意識は、大学自体の、陣内の告白事件へ飛ぶ。

陣内が、レンタルビデオ店の受付の女の子に、告白するから見に来いとの連絡を受けて、出かける優子、永瀬&べス、だが、鴨居は断った。

結局、陣内は振られるのだが、時間が止まったような気がする、、、、と言って周囲の人々を観察する。

2時間ずっと、ベンチに座っているカップル、イアフォンで音楽を聞いている青年、ぜんぜん読み進んでない文庫本を持つ女、はとの集団、きゃあきゃあ騒いでいる高校生の集団、、、、など。

さて、どうして?


チルドレンⅡ

語り手は、武藤。夫婦が一人の少女を巡って離婚調停にやってくる。夫は前回の離婚では、子供の親権を母親がわに譲ったのだが、今回は絶対譲らないと言っている。妻はヒステリック、、、、

それに絡んで、高校を中退して、居酒屋で働く少年。

家族の絆に言及して、大団円へ向けて、どう展開していくのか、、、、、


イン

語り手は永瀬。陣内がデパートの屋上でバイトをはじめたと言う。べス、優子と連れ立って、出かけた。

陣内は、ギターを弾くはずだったが、なぜか、着ぐるみになっている。

幼児が、べスを、かわいい犬と言い、思わず陣内にも、犬と、、、、

陣内は、俺は犬じゃねぇ(怒。(子供を脅してどうするんだ~~)

見知らぬ少女と永瀬との絡み/ブラバンのメンバーとの会話。

終わりに、着ぐるみを着る陣内は、誰かをぶん殴ると息巻いている、、、、。

べスや、優子が居てくれる空間を特別なものと認識し、感謝している永瀬なのだった。


訳の解らない陣内なのだが、徹底的に全盲の永瀬を特別扱いしないのは、良いことだと思う。

仕事では、後輩の武藤が振り回されるようだが、物事を知らなかった、新人時代には、陣内のことを尊敬しそうになったと、述懐している。(苦笑

それでも、いろいろな意味で、パワーを持っている陣内は、特別な人だ。

友達には、なりたくない(苦笑。とっても、疲れてしまうかも。


彼を中心にと言うわけではないが、陣内をスパイスとして、武藤、永瀬の話が面白いかも。

べスも直接の発言は無いが、いい味出している(謎爆

また、続きが読みたくなってしまった。

現実逃避のたびは続く、、、、、(汗


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