私は日本人、何かしなければ | グローバルに波乱万丈

在米日本人へのアメリカのケーブル会社の計らいで、NHKのチャンネルが無料で観れる。

母語、日本語での被害の説明、被害者の話は、余計悲しく聞こえる。 

テレビを消して、何もなかったような穏やかな普段の生活に戻ることが申し訳ないようで、またテレビの前に座る。

そうしていると、日本と繋がっている気持ちになれるからかも知れない。


10年前のニューヨークの9・11を思い出す。

テレビの前に釘付けになり、涙を流しながら被害、被害者の映像を観て過ごした日々。 

何かしなければと、10歳だった息子と消防署に募金をしに行った。

息子は持っていたお小遣いの全額を、若い消防士さんに差し出した。



私は日本人。 日本は私の国。 何かしなければ...

日本にある私の銀行口座から、赤十字にお金を送るようにしておいた。

息子達も、今月と来月の誕生日に日本から送られるはず祝いのお金を、代わりに募金してもらうことに決めてくれた。

息子達にとっても、愛する日本である。 息子達も日本人である。



9・11の時、アメリカの赤十字には500億円以上のお金が送られ、他のチャリティー団体を合わすと、1兆円以上の募金金額になったという。

息子のお小遣い全額は、その1兆円の一部、ほんの一部だけど一部となった。 

誇りに思う。



新しく届くあまりにも痛ましい映像を、息を止めて見入りながら、母国がこんなことになっているのに、お金を送ることしかできないことをもどかしく思う。