セシルが殺されてから1年が経ちます。
セシル
黒いたてがみが特徴の13才雄ライオン「セシル」は、ジンバブエ・ワンゲ国立公園で大勢
セシルは、群れのリーダーでもあり、セシルには、6頭の子供がいました。
ライオンの群れは、一夫多妻性で、雌の血縁グループが優れた雄を夫に迎えるというシステムです。
セシルの死により、彼の子供たちもまた死に追いやられることになります。
群れを作る動物の場合、雄が入れ替わるときに、前の雄の子供がまだ小さい場合は、全員殺されてしまいます。前の雄の血を引く子供が憎いとか、そういうことではなく、授乳が必要な子供がいると雌が発情しないために、新しい雄は子供を殺して雌の発情を促すようです。雌は子供を守ろうと必死で抵抗しますし、子供が死んだらとても悲しみます。でも、しばらくすると発情して、次の雄との子供を作っていくそうです。
自然のシステムであると思いますが、セシルが殺されたことは人間の手が加わっています。
許されることではありません。
Cecil The Lion’s “Brother” Is “Alive And Well”
セシルの兄弟ライオン、ジェリコ健在
http://www.buzzfeed.com/davidmack/the-lion-king-but-scar-is-a-good-guy?bftwnews&utm_term=4ldqpgc#.uhaJnL3oz
その残された子ライオンたちを、セシルの兄弟(ジェリコ)が他のライバル・雄ライオンから守っている」という記事もあります。
兄弟ライオン(ジェリコ)が、このジェリコまでもがハンターによって殺害されたという情報がジンバブエの保護タスクフォースから報告されているようです。情報は錯綜しており、GPSタグをつけてジェリコを追跡している野外研究者によると、「ジェリコは元気で生きている」、との報告もあるそうです。
これまでも世界各地で大きな動物を狩りで仕留めてきた歯科医ウォルター・パーマー氏は
【BBC】人気のライオン「セシル」、アメリカ人歯科医に殺され
https://youtu.be/C5pOhvYiU1s
・公園の外の狩猟区に誘い出し
・銃よりも殺傷能力の劣るクロスボウを使用して傷つけ、
・40時間にもわたって追い立て、それを撮影させ、最後はライフルで射殺し、
・毛皮と頭部を持ち帰るという、猛獣狩りが趣味の人間が、
・歯科医とはいえ、医者で、
・しかも初犯ではなく、以前にもクマの狩猟で虚偽を侵し、
・どちらもガイドのせいにしている
http://www.afpbb.com/articles/-/3055813?pid=0
【7月29日 AFP】(一部更新)ジンバブエの国立公園で観光客の人気を集めていたライオンのセシルが殺されているのが見つかり、地元のサファリ団体は28日、セシルを殺したのは米国の狩猟愛好家で歯科医師のウォルター・パーマー氏だったと発表した。パーマー氏は同日遺憾の意を表した一方、ガイドらに「合法的な狩猟」を依頼していたと釈明した。
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ワンゲ国立公園を訪れる外国人観光客に人気だったセシルは公園外に餌でおびき寄せられ、今月1日に殺されていた。
ジンバブエ・サファリ運営者協会の会長は首都ハラレで記者会見し、「襲ったのはウォルター・パーマーという米国人だ」と述べ、パーマー氏は今回の狩猟に5万ドル(約620万円)を支払っていたと明かした。
野生保護団体「ジンバブエ・コンサベーション・タスクフォース」によると、パーマー氏と地元のプロのハンターが夜間、自分たちの車に死んだ動物をくくりつけてセシルをおびき寄せたという。同団体は「パーマー氏はセシルを弓矢で撃ったがセシルは死ななかった。逃げたセシルを追いかけて40時間後に見つけ、今度は銃で撃った」としている。
セシルには英オックスフォード大学の研究プログラムの一環で追跡用の首輪がつけられており、医師らがそれを隠そうとした形跡があるという。同団体は、「セシルは皮を剥がれ、頭部を斬り落とされていた。セシルの頭がどこにあるのかは分かっていない」と明かしている。
ジンバブエの国立公園当局は28日、パーマー氏を案内した地元のプロのハンターと狩猟が行われた土地の所有者は密猟に関与した責任が問われており2人は29日に出廷すると明らかにし、取り調べるためハンターの息子の行方も追っていると発表したが、パーマー氏については何も言及しなかった。
■密猟で有罪認めた過去
米ミネソタ州在住のパーマー氏は米狩猟愛好家の間では弓矢の専門家として知られており、世界中を旅してヒョウやバファロー、サイ、ヘラジカといった大型動物を追いかけていた。
南アフリカ、ナミビア、ジンバブエなどの国では年齢が繁殖適齢期を超えたライオンなどの大型動物の一部の個体について狩猟許可証を発行しているが、ジンバブエの自然公園ではこれらの動物の狩猟は禁止されている。
パーマー氏は28日に発表した声明の中で「私が愛し、責任を持って合法的に行っている活動を追求したことにより、結果的にこのライオンを犠牲にしてしまったことに深い遺憾の念を表します」「自分が手にかけたライオンが有名な地元の人気者であり、研究の一環で追跡までされていたとは、猟が終わるまで知りませんでした」と述べた。
パーマー氏は米ウィスコンシン州でクマを密猟したとして2008年に有罪を認めたと伝えられている。その際同氏は「合法的に狩猟をするために地元のプロのガイドの経験に頼っていた」と語っていたという。
パーマー氏のツイッターとフェイスブックのアカウント、さらに同州ミネアポリス近郊にある同氏の歯科医院のウェブサイトは、厳しく非難するコメントが殺到したことから閉鎖された。(c)AFP
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ジンバブウェで殺されたライオンと南アで殺されるために繁殖させられているライオンたち
http://www.huffingtonpost.jp/mineko-yoshimura/lion_b_7916582.html2015年7月28日、ソーシャルメディアにこんなニュースが流れ始めました。
「ジンバブウェで愛されていたライオンが死ぬ」
二日後の7月30日、このライオンをボウガンで狙い撃ち、仕留めきれず傷を負わせ、40時間もこのライオンを追いかけた挙句、銃殺し、首を跳ね、皮をはぎ、頭以外の体を放置した人物の名前などが確認され、世界から彼への非難が怒涛のごとく巻き上がりました。
米国ミネソタの開業歯科医師、Dr. Walter Palmer は、"スポーツハンティング"の大愛好家で、これまでも多くの野生動物を殺し、その写真を得意げに発表している人物です。
FACEBOOKでは、時折、こういったTrophy Hunterと呼ばれる人たちの写真が回ってきて、そのたびに私は自分の血が逆上するのを抑えることができないでいました。
抵抗のできない動物たちを銃や弓で襲う、という人間の行動をどうやって理解したらいいのでしょう。
このTrophy Huntingとは食料を得るためでも、多過ぎる個体数を職業的に減少させるわけでもない、ただただ、動物たちの命を"スポーツ"として奪うことを目的としているのです。
この Cecil The Lion の事件が公になる数日前、Blood Lions というドキュメンタリーを見ました。これは、こういったTrophy Huntingを支えるために、ライオンを人工的に繁殖させ、野生の環境とはほど遠い劣悪な環境で育てている現実のレポートでした。
このドキュメンタリーによると、2015年7月現在、南アでは約220以上のこういったPredator Farmが存在し、最低でも7000頭が、Trophy Hunterたちに至近距離から殺されるために、またその"骨"をアジアの国々に提供するためだけに存在しているのです。
現在、アフリカの野生に存在するライオンは2万5千頭しかいません。ここ数十年で半分以上がいなくなりました。だからこそ、人間が不自然に繁殖させている数がその三分の一に迫っている、という不自然さを非常に危険なもの、と思う人間は私だけではないでしょう。
このドキュメンタリーの中で、ライオンたちを繁殖している農家がこんな主張をしています。
「これは私たちのビジネスよ!何が悪いの?」
この主張に茫然としてしまいました。
確かに、私は菜食主義者ではないので、飼育されたポークやらチキンやらを食べます。顔も見たこともない他人にこれらの動物の命を奪ってもらい、家族の食卓に上ってもらうのです。
狭い、野生の環境とはけた違いの庭のような環境で飼育されたライオンたちは、こういった農家からTrophy Huntingをする別の農園に売られ、その農園の運営するホームページで値段をつけられて、自分が銃殺される日を待つのです。
ハンティングするためのそのお値段は一頭につき、200万円から700万円ほど。立派なオスであれば値段は跳ね上がります。前出のDr. Walter PalmerもCecilをボウガンで撃つために日本円にして700万円以上のお金を支払っていたそうです。
ただ、飼育されたライオンたちは、まったく"野生"の動物ではなくなっているのです。惨酷なことに、彼らが銃殺される日が近づくと、飼育者たちは、ライオンにあまり餌を与えず囲いのある地域に放します。
Trophy Hunterたちは、車に乗ってライオンに近づきます。人間の気配を察すると、人間によって餌を与え続けられた彼らは、自分たちに餌を与えに人間が来てくれた、と誤解して、その車に近寄ってくるのです。
Trophy Hunterたちはほとんどが狩猟のスキルもない素人の、ただただ彼らの殺戮が目的の個人ですので、こうやって近くに寄ってきたライオンをそこで歓喜しながら銃殺するのです。
これがどうしてスポーツと呼べるのでしょうか。
私はまだ自分が動物を殺して食することと、このTrophy Huntingとの違いを明確に文章にできません。まだまだ答えを見出していません。
ただ、今、世界的にTrophy Huntingへの反対のうねりが大きくなっている時期に、ここに文章にしておくことで、一人でも多くの人にこういう現実があることを知ってもらえるのではないか、と考えたのです。
このTrophy Huntingには、いま、別の疑惑が浮き上がっています。ドキュメンタリーの中でも触れていますが、こういった農家が、"環境保護"のため、と偽り、先進国の大学生などを呼び込み、ライオンの赤ちゃんの世話をさせたり、一緒に遊んだりさせて、多額の費用をむさぼっているのです。
月額にして彼らが払うのは約30万円です。この金額は南アの公立学校の教師の三か月分のお給料です。どれだけこの金額が大きいか理解していただけるでしょうか。
環境保護とライオン人工的繁殖はまったく別のものです。どうぞ、日本の皆さんも騙されませんように。
このドキュメンタリーの中で、非常に興味深いコメントがありました。
「残念ながら、こういったライオン繁殖農場を経営しているのは、南アの白人農家です。アパルトヘイトで、白人以外には人権さえ与えなくても当然と思っていた人たちなのです。人間にさえ最低限の権利を与えることを考えなかった人たちが、動物に権利がある、などと考えること自体難しいのかもしれないのです。これはもしかしたら、南アのアパルトヘイトのもう一つの負の遺産かもしれない」
私が見た、このBlood Lionsの上映会はダーバン国際映画祭の上映映画の一つのだったのですが、幸いにもこのFilmの作成に携わっていたプロデューサーなどもその場にいて質問に答えてくれました。
忘れられないやり取りがありました。
「Trophy Huntingに反対する側は金銭的な恩恵がゼロなんです。そして、Trophy Huntingに賛成する側は大儲けをしているのです」
Cecilを助けられなかった私たち。でも、いま、世界中の動物を愛する人たちがソーシャルメディアなどを介して、Dr. Walter Palmerに対する非難を強めています。彼の経営する歯科クリニックはすでに閉まったようですし、ジンバブウェ政府も彼が雇ったローカルガイドを拘束しました。いくつかのニュースによると、ジンバブウェ政府はDr. Walter Palmerの逮捕も目指しているようです。
この動きが本格化して、Trophy Huntingが何らかの形で世界中から禁止されることを願ってやみません。
トロフィーハンティング
合法的に趣味として行う野生動物の猟。独特の満足感と動物の飾りを得るために、個人の記念品(トロフィー)として動物の顔や毛皮などを持ち帰る。欧米では伝統的に盛んです。
金持ちの欧米人(主にアメリカ人)がわざわざアフリカ大陸の国々にまで来て莫大なお金を落とします。アフリカ大陸の貧国では希少な危惧動物にもかかわらず、狩猟数を決めて狩猟文化の歴史を持つ欧米人の金持ちにハンティングをさせ、そのお金をもって希少動物の保護や、読み書きできないたくさんの仕事を持たない人々へ還元するようです。
その国、その政権によって、お金は汚職で消えてしまうこともあるようです。
アフリカではサイのほかゾウやライオン、ヒョウ、キリンなども対象になっている。ワシントン条約では、動物の種類ごとに生息数を考慮し、どの地域で猟ができるかを定めている。
付近の住民が、彼に殺されたであろう動物たちの死を悼んで、パーマー氏の歯科医院の入り口に置いたぬいぐるみ。
http://nekoen.mobi/post-785/
漫画家のデイヴ・グランルンドによる「セシル」の追悼作品
ジンバブエのライオン「セシル」射殺、漫画家らからも批判の声
http://www.huffingtonpost.jp/2015/07/30/cecil-the-lion-cartoonists-killed-dentist-walter-palmer_n_7908540.html「ジンバブエで最も有名なライオン」と称され親しまれていたアフリカライオンの「セシル」が、アメリカ人ハンターによって射殺された事件で、世界中の漫画家たちがセシルを称える作品を寄せた。
セシルを射殺したアメリカ人の歯科医師ウォルター・パルマー氏は、狩猟を正当化する発言をしている。
セシルの亡骸は、頭を切り取られて、皮を剥がれた状態で、彼が生息していた国立公園から800メートルほど離れた場所で見つかった。セシルは夜間に、えさを使って公園の外におびき出されたとみられている。公園内での狩猟は、日中に、許可を得た場合にのみ許可されている。
パルマー氏は「合法的に狩猟を行うため地元ガイドの指示に従った。ライオンが有名で地元で愛されていたこと、研究用に首輪をつけられていたことは狩猟の後にわかった」と述べている。
セシルの死に対して世界中から批判の声が上がった。俳優のリッキー・ジャーヴェイスやジャーナリストのピアーズ・モーガン、人気司会者のジミー・キンメルらも、パルマー氏の行動に対して怒りを表明した。
世界中の風刺漫画家たちも、セシルを称えるためペンを取った。
スポーツハンティングはもう禁止にするべき。
セシルの死が無駄にならないよう、賛同お願いします。
セシルを殺した、パーマー氏に重罪を求める。
トロフィーハンティング、スポーツハンティングを禁止する署名を集めました。
Victory!
米デルタ航空、ライオンなど狩猟で殺された動物の輸送を禁止
http://www.excite.co.jp/News/odd/Reuters_newsml_KCN0Q90DO.html
ジンバブエの国立公園で観光客の人気を集めていたライオンの「セシル(Cecil)」が殺された問題を受けて、米デルタ航空(Delta Air Lines)は3日、狩猟によるトロフィー(動物の剥製など)を同社の便で輸送することを禁止した。
オンラインで署名を集めるチェンジ・オルグによると、デルタ航空にハンティングトロフィーの輸送禁止を求め、40万人近くが署名した。
随時更新します。
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