第2話 | デイサービスのやってん堂 酒井亮の人情ブログ

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中国東方航空機内編

平成29620

中国東方航空の飛行機は初めてのる飛行機です。日本人の悪い癖は中国製をなんでも、悪いと決めつけることです。少なからず、私もそのうちの1人なのですが。笑

本当に上海まで行くのか?落ちないのか?機内では日本人のキャビンアテンダントは極々少なく、ほとんどが中国人でした。聞きなれない言葉が機内に蔓延する中、私は落ち着いたふりをして座席に着くのでした。午前中の出発しかも、2時間半ほどのフライト。以外と上海って近いんだな。なんて、思いながら私はすぐに寝てしまった。緊張と朝のドタバタで、疲労困ぱいといった感じだ。しかし、すぐに目覚めてしまう。目覚めた時はもう、空の上。ふと思った。離陸を起きてなくてよかった。そんな、信用できない航空会社の離陸を起きて過ごすなんて、バーの固定されていないジェットコースターに乗るようなものだから!しかし!これからが本番。ちゃんと落ちずに上海についてよね!と思いながら窓の外を見つめていると、隣の中国人が話掛けてきた。焦った。何を話すつもりなの?たった2時間半隣にいる、ただそれだけなのに、何を俺に話すことがあるの?俺にはないよ。てか、何を聴いてるの?わからないよ!私は、話し終えた中国人の顔を見つめること3秒。長い。長かった。そして、出した言葉が。アイドンノー。中国人は察してくれた。察したのか、諦めたのかはわからないが、話しかけることはしなくなった。今振り返ると、たわいもない日常会話だったのかもしれない。あー、狭くないですか?とか、あついですねー、とか。私は、そんな日常会話に真剣な眼差しで答えようとしていてかと思うと、こらまた恥ずかしくなった。機内では、2時間半という短いフライトにもかかわらず昼食がきた。これも、会話をしなければならない、嫌な時間だ。何となく食事は自分の希望を伝えないといけないことはわかっていた。しかし、二択だ、その二択だか、決めていた。私はもう既に決めていた。選ぶということではない。初めからそれしか伝える気がない。そう、表向きはどっちが食べたいかなあ!なんて、悠長に選んでみたいが、私には、そのコミュニケーションが拷問なのだ。だから二択の内決めていた。フィッシュと。私の前の座席の人のところまできている。次は私だ。私は窓側の席。基本注文は窓側からするというのは、テレビ番組で知っていた。間も無く私の番。中国人のキャビンアテンダントと目が合った。私はすかさずフィッシ...と言い掛けたところで、先程私に話しかけてきた中国人が先に注文したではないか!なんか、俺がフライングしたみたいじゃん!いや、いや、俺は正しい!それは俺が正しい。そう言い聞かせながら、注文しようとすると、間髪入れずキャビンアテンダントはしつもんをしてきたのだ!しまった!質問がわからない。なんていったの?英語もこんなに早くいったらわかんないよー、と思った時、私に寒気が走ることを思いついてしまった!私は今の今まで、決め打ちでフィッシュと決めていたが、二択にも色々あることに気づいた。ビーフorフィッシュ?ビーフorチキン?チキンorフィッシュ?どれだ?どれだ?どの組み合わせだ?なんと、なんの組み合わせだ?わからない!おい、今なんて言ってんだ!フィッシュなんて選択肢初めからなかったんじゃないのか?えー、その時、隣の中国人のテーブルの上に牛肉と書いてある皿があることに気づいた!おー!おー!ビーフ!ビーフはある!確実にある!これは、絶好の注文チャンス!すかさず私は言ってやった!ビーフ!

戦争は終わった。私の初めてのコミュニケーション戦争が。引き分け。と自分には言い聞かせた。安堵したものの、食欲はあまりなく。ビーフカリーを少しすすり、蓋を閉じた。決して緑色の食パンには手を出すことはなかった。上海トランジット編へ