ああ、上野駅・・・就職列車に揺られて・・・


 私は61歳になりましたから、振り返って47,8年ほど以前、つまり昭和30年頃は南アルプスのふもと井川村の中学生で、当時は中学卒は金の卵と言われて都会へと就職していった。ものすごくなつかしい時代であります。

 日本全国の地方から都会へ、近くのまちへと「働く場」を求めて若者達が出て行った。

その現象は「田舎は過疎で人がいなくなり、都会は過密でごった返し」であり、いまだにその現象は続いている。地方(過疎地域のまち)の電車は次々に廃線となり田舎生活は住みにくさに拍車が掛かった。今はバス路線までカットされ続けている。

 

 一方で、多くの企業が低い賃金と安い土地を魅力に海外進出を図り、国内での産業は空洞化が進んでおります。海外に進出するぐらいならなぜ国内の地方に企業立地しないのか。海外の賃金や土地代金偏差を何らかの政策で国庫補助(負担)できないのか。

確かにこれまで地方は地方交付金として地方自治体の財政格差を是正されてきた。小泉改革で行財政改革進みさらに地方は苦境に立たされているのである。


 世界から「日本は経済大国」といわれて、後進国へ国際援助たとえばODA(政府開発援助)など国際貢献している。国際貢献は必要であるからこの活動を否定はしませんが、「待ってよ・・・」自国の中にも第一次産業などへの産業支援などの援助を必要としている地方が沢山あるんじゃないですか、もの申したい。そう思い続けているのは私だけでしょうか。地方に立地する重工業をもしっかり支えるべきであります。


 物の豊かさから心の豊かさへ・・・、地球規模で自然環境の復活の必要性が国際問題に発展した。CO2問題の解決策のキーワードに地方の山や川を守っていくことや、農林水産業を守り育てることの必要性が理解されつつあることはうれしいことであります。


 団塊の世代は就職列車に揺られて都会に流出した若者達の47,8年経った現在の姿であります。

存分働いた都会を後にして「退職したら田舎に帰ろう!」と謳歌できないものだろうか。

「日本の田舎再生・・・」には今の国政は貧弱に思えてならないのです。