「メガネなんて何処で作っても一緒でしょ?」というお客様 | 奈良県 メガネ・ドイツ式両眼視機能検査・視覚認知検査 ジョイビジョン奈良ブログ

40代男性のお客様「メガネなんて見えれば良いんだから、安いので十分やねん」
と仰います。

ウチのお店では久しく聞かなくなった台詞ですが、まだまだ多くの人がこのように思ってるのは悲しい現実です。

ある意味では仕方ない部分もありますし、非技術量販店が多い現状を考えれば、正しい声は聞こえにくくて当然でしょう。

「メガネなんて何処で作っても一緒でしょ?」と仰るお客様を検査室に通し、気を取り直して検査しました。

お持ちのメガネは某安売り量販店で御購入のメガネでしたが、矯正視力は1.0出ており、見掛けの視力での不自由さは感じてないようです。

しかし「見え方の質」が非常に悪く、見掛けの視力以上に問題が多いメガネでした。

検査終了後、現在のメガネ度数との差は殆ど無かったものの、物を見る機能に多くの問題が出ている事を伝え、見え方を御確認いただきました。

私「見え方は如何ですか?」

お客様「何これ・・・メチャメチャ良く見えるし、すごい楽や・・・・」

私「視力は今使ってるメガネと大差無いですよ」

お客様「嘘や・・・・だって見え方が全然違うよ・・・」

私「メガネなんて何処で作っても一緒ですか?」

お客様「いえ・・・全く違いますね・・・・これだけ違うとは思って無かったです・・・」

最後に意地悪な質問をしてしまいましたが、違いは十分にお分かり頂けたようです。

視力は当然ながら重要視しますが、見え方の「質」が最も重要です。

結果的に同じ視力でも、単に視力を出すメガネなのか、視機能を考慮に入れて本当の視力を出すメガネなのか、これらの要素で見え方の質は大きく違ってきますし、後の生活も大きく変わってきます。

本来、眼鏡店は儲けだけでは無く「質の高い見え方を提供する」という社会貢献の役割もある業種です。

社会貢献を見失い、価格訴求やレンズ無料等を連呼し、技術を置き去りにする眼鏡店に存在意義はあるのでしょうか?

その存在意義を見出してしまう土壌を変えるには、消費者自身の意識改革が必要なのかもしれません。

見えれば良いのではありません。 

見えるだけではダメなのです。

いま一度『眼鏡を通してみる見え方が、本当に質の高い見え方なのか?』を疑問を持って見て頂けると嬉しく思います。