ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 2011年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

監督 ブラッド・バード

 

キャスト
イーサン・ハント     トム・クルーズ
ジェーン・カーター    ポーラ・パットン
ベンジー・ダン      サイモン・ペグ
ウィリアム・ブラント   ジェレミー・レナー
カート・ヘンドリクス   ミカエル・ニクヴィスト
アナトリー・シディロフ  ウラジミール・マシコフ
ウィストロム       サムリ・エーデルマン
レオニド・ライセンカー  イワン・シュヴェドフ
ブリッジ・ナス      アニル・カプール
サビーヌ・モロー     レア・セドゥ
トレヴァー・ハナウェイ  ジョシュ・ホロウェイ
ボグダン         ミラジ・グルビッチ

 

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=IE8300sv0oM



あらすじ
ロシアの刑務所に捕われているイーサン。彼を救出するためにチームが動いていた。制御担当が牢の電気錠を次々と外して混乱させ、それに乗じて脱出。イーサンはもう1人の男を連れて脱出。
イーサンを救ったジェーンとベンジー。エージェントのトレヴァーと組んで「コバルト」という者から機密ファイルを奪う任務を行っていたが、妨害者と混戦になり、トレヴァーは女殺し屋サビーヌに殺され、ファイルも奪われた。
イーサンに与えられた指令:機密ファイルはロシアの核ミサイルの発射コードに関するものであり、それに深く関与しているのが「コバルト」。クレムリンに潜入してコバルトの正体に関するフィルムを手に入れるのがイーサンへの指令。

 

イーサンが将軍、ベンジーが仕官に化けてクレムリンに潜入。資料庫の入口のある通路正面に、常に受付の仕官が居た。その仕官に向けてダミーの擬音を聞かせる。男が席を立ったスキに通路へスクリーンを張る。相手の視点に合わせてスクリーンより後ろのダミー映像を見せる(その裏に人が居ても判らない)。
仕官が目を離すスキに少しづつスクリーンを前に出し。資料庫入口まで辿り着くとイーサンはコバルトの資料探しを始めた。
だがそこにある筈のコバルトの資料は既に抜かれていた。その時同時にクレムリン内を襲撃したグループが活動しており、偶然同じ周波数で交信していた。アルミケースを奪う男。逃げる途中その男とすれ違うイーサン。将校を装いながら建物の外に脱出し、そこで服を裏返して観光客に化ける。その時建物が大爆発。イーサンは爆発に巻き込まれて気絶する。

 

病院で目を覚ますイーサン。ロシア諜報員のシディロフは、爆破をイーサンの仕業とみて取り調べようとしていたが、手錠を外しイーサンは脱出する。
IMFに救出を求めるイーサン。彼に会いに来たのは長官と彼に同行する分析官ブラントだった。イーサンが顔を覚えていた、あのすれ違った男の人相を教えると、ブラントはそれがカート・ヘンドリクスという核兵器戦略家であり、彼こそが「コバルト」だと言った。ヘンドリクスは核兵器の発射制御装置を持ち出しており、この行いを隠蔽するためにクレムリンを爆破したのだった。ロシア政府は爆破をアメリカの仕業と信じており、米政府として関与を否定するためIMFとしての活動は一切出来なくなっていた。

そこへ突然の襲撃。シディロフらが率いる部隊だった。長官が射殺され、イーサンとブラントは川に落ちた。追跡から辛くも脱出しジェーン、ベンジーの乗る貨物列車に乗る二人(動く列車の外からの認証作業)。
ヘンドリクスの発射装置を動かすには起動コードが必要であり、それがサビーヌの奪ったファイルだった。
ザビーヌはヘンドリクスとの交渉でコードとダイヤを交換する手筈となっており、その場所がドバイのブルジュ・ハリーファ・ビルだった。そこへ先に行って双方の相手を騙し、コードを手に入れる作戦を進めるイーサン。

 

ドバイのビル。作戦はジェーンがサビーヌになりすまし、ヘンドリクスの代理人からダイヤを受け取り、イーサンとブラントがヘンドリクスの代理人になりすましてダイヤを渡して、発射コードをサビーヌから奪うというものだった。
だがホテルに着いて、セキュリティが意外に厳しく、ハッキングする時間がない事が判明。直接サーバ室へ行ってセキュリティを無効化しなくてはならない。サーバ室は130階。この部屋は118階。やむなくイーサンが外から侵入する事になる。ガラスを外し、吸着手袋のメカを使って上るが片方は壊れ、危ういところだったが何とかサーバ室に侵入。セキュリティは破ったが、先方が来るまでの時間が稼げない。
イーサンは消火用のホースを体に巻いて窓の外に飛び出す。だが自分たちの部屋まで僅かに距離が足りない。イーサンはホースを腕に巻き直して反対側へ反動を付け、その勢いで部屋の窓に飛び込む。あわや落ちる寸前でブラント、ジェーンが助け上げる。

 

ヘンドリクス側の代理人に核兵器の専門家が居る事がエレベータの監視カメラから判明し、ニセの発射コードを渡したのではバレる事が明らかになる。イーサンは、サビーヌとの交渉の時、コンタクトに仕込んだカメラで情報を移送、それをプリントしてヘンドリクス側に渡す事を決断。一旦本当の情報が相手に渡る事にブラントは反対するが、ヘンドリクスを捕まえるのが重要だと説得される(ブラントの目にカメラが仕込まれた)。
交渉の開始。まずイーサンとブラントがサビーヌに面会。そして発射コードの書類を確認するそぶりで書類の写真を撮る(2回瞼を閉じる事でシャッターが切れる)。そのデータにより、同じくヘンドリクスの代理人へ書類を渡すジェーン。書類は本物と判断され、もう1人の男がダイヤを渡した。ティーサービスのボーイに化けたベンジーがそれを受け取り、別の部屋のイーサンに渡す。
ダイヤをサビーヌに渡すイーサン。交渉が全て終わったと思われた時、ブラントの目の反射でカメラがばれて、サビーヌとの銃撃戦になる。
イーサンはヘンドリクスの代理人を追う。砂あらしの中での追跡。だが結局取り逃がす。代理人が変装をはがすと、それはヘンドリクス自身だった。

 

イーサンはある男に会うために袋を被せられ、引き回しの上、手錠をされた状態で連れて来られた。
ロシアの刑務所で助けた男、ボグダンの兄が武器商人をやっていた。イーサンが話すロシアの核に関する話に乗って来た。
核を発射するためには通信衛星を使わなくてはならない。それに関する情報を聞き出すイーサン。

プライベートジェットでチームメンバーと合流。行き先はインド。通信事業会社がロシアの軍事衛星を購入しており、これへのアクセスコードを入手して核発射の指令を阻止する必要があった。
コードを知っている社長のナスは無類の女好き。ジェーンが近づいて篭絡し、番号を聞き出す。コンピュータ室に潜入してそのコードを打ち込んだブラントだが、既に遅く、ヘンドリクスがTV局からアクセスして発射準備を進めていた。

TV局に急行するイーサンとジェーン。だが間に合わずロシアの原潜から核ミサイルが発射された。TV局ではヘンドリクスが手下を残し、アルミケースを持って逃走。手下との撃ち合いで負傷するジェーン。駆けつけたブラントとベンジー。イーサンは彼らが引き抜いた通信用の配線復旧をベンジーに指示してヘンドリクスを追った。最後の起爆指令を止める可能性だけが希望。
手下が局の電源を落としたため、ブラントが再接続に行く。
ヘンドリクスとイーサンの、立体駐車場でのケース奪い合い。ケースの行方は二転三転したが、最後にヘンドリクスがケースを抱いたまま100m下の地上へ落下。普通の手段で地上に行くのは間に合わない。イーサンはそこの車に乗り込み、シートベルトを着けてそのまま落下。エアバッグのおかげで命は助かる。
一方ブラントと手下は電源室で争っていた。
車から這い出してケースを開け、停止ボタンを叩く。だがまだ止まらない。ブラントが電源を入れると通信衛星に信号が届き、そこからミサイルへ停止指令が。ミサイルは爆発しないまま海に墜落した。
駐車場に駆け付けたシディロフ。裏で起こっていた事態をようやく理解する。

 

エピローグ
イーサンとジェーン、ブラント、ベンジーが野外レストレンで会っている。元チームメンバーのルーサーが落ちたミサイルの回収作業を行っていた。
次の指令のための携帯が3台。ジェーンとベンジーは受け取るがブラントは動かない。実はブラントは過去の警備である夫妻の警護を引き受けていたが、同僚が交替していた時間帯ににその妻が殺害された。その時の夫がイーサンだったと後で聞かされていた。任務の間、それが言えずにいたブラント。
噂としては妻を殺されたイーサンが復讐のために任務外で6人殺し、それでロシアの刑務所に入っていたという事だった。
真相は、イーサンが妻をこれ以上危険な目に遭わせられないと判断し、死んだ事にさせる意味での芝居だった。それを聞いて携帯を受け取るブラント。
イーサンの目の先に家族連れ。婦人は元妻のジュリアだった。店に入る時に気がつくジュリア。そっと手を振って別れる二人。

 

感想
正月にTV放送していたので再鑑賞。
これは映画館でも観たけど、はっきり言って情報テンコ盛りで、1回でキチンとストーリー理解するのは困難。
元々は機密ファイルの話。それが「コバルト」の正体を探るためにクレムリンへ。その後核ミサイルの発射コードがらみでドバイへ。次は通信衛星がらみでインドと、一体を追っているのか途中から混乱して来る。
様々な設定が単なるアクションのネタとしてしか考えられていないため、サーバ室に130階の窓から入るなんてトリッキーな作戦が簡単に出て来る。消火ホースを体に巻いて飛び降りるって「ダイ・ハード」だよね。

しかしまあ、よくぞこれだけ詰め込んだな、という印象。お色気もそれなりに盛り込んで、007シリーズの流れも継承してるし、お正月映画としては成功した部類だろう。
ただ、本来の「スパイ大作戦」の流れである、アッと驚くメカ、兵器には乏しかった。唯一あった目くらまし用のスクリーンは、ネタ的に弱い。

 

それからちょっと残念だったのは、3作目ですごい活躍をした妻のジュリアが、危険にさらされるという事で今回、殺害演出の末、別の男性と再婚した事。まだ心は残っているというのが切ない。
ただ「Mr & Mrs スミス」なんて夫婦でドンパチというのも「何だかなー」という感じもあるから、一長一短か。


次回作が今年の年末に公開される様だ。