真夏のオリオン 2009年 (5/27TV放送) | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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監督    篠原哲雄 


倉本孝行(イ-77潜水艦艦長)   - 玉木宏
有沢志津子/倉本いずみ     - 北川景子(二役)
有沢義彦(イ-81潜水艦艦長)   - 堂珍嘉邦
田村俊雄(水雷長/特務大尉)  - 益岡徹
桑田伸作(機関長)          - 吉田栄作
秋山吾朗(烹炊長)          - 鈴木拓
マイク・スチュワート(艦長)     - デイビッド・ウィニング 


 

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=izr0vpE7CDs

 

解説・あらすじ
第二次世界大戦下、アメリカ海軍駆逐艦と日本海軍潜水艦の乗組員たちが過酷な戦況下でファイトマン・シップで戦い抜く姿を描く戦争サスペンス。池上司の原作「雷撃深度一九・五」をベースに、人気作家の福井晴敏が大胆な脚色を施して生きる喜びを時代を超えて語り継ぐ壮大な物語に再構築した。「イ-77潜水艦」艦長を玉木宏が演じるほか、ケミストリーの堂珍嘉邦が親友を熱演。海外ロケによる戦闘シーンなど迫力の映像も見逃せない。

 

第二次世界大戦末期、日本海軍はアメリカ海軍の燃料補給路をたたくためイ-77をはじめとする潜水艦を配備していた。イ-77の艦長・倉本(玉木宏)や同作戦に参加する海軍兵学校からの親友、イ-81の艦長・有沢(堂珍嘉邦)はアメリカ海軍駆逐艦パーシバルを迎え撃つが、同駆逐艦は大胆で周到な知略で日本側の防衛ラインを切り崩してしまう。

 

感想
基本にあるのは潜水艦の艦長を務める倉本と有沢の友情。
有沢は敵駆逐艦に沈められ、再浮上は不可能。救援に向かった倉本も、彼を助ける事は出来ない。そんな時にカン、カンというモールス信号。敵に居場所を悟られるという危険の中で、敵の攻撃のクセを倉本に伝える有沢。

 

倉本の艦に搭載されている回天(人間魚雷)とその搭乗員とのやりとりも印象的。血気にはやる搭乗員に倉本は、命を捨てるのは「もったいない」と諭す。
攻撃を受け、浮上不可能となって酸素不足になった時、倉本は回天の圧縮空気を船内に回して切り抜ける。回天はもう使う事が出来ないが、倉本は敵の目をくらますため、回天を2基無人で同時に発進させる。この辺は「うまいっ」。
潜水艦対駆逐艦の闘いは、神経戦の最たるものであり、なかなかの緊迫感で良かった(「Uボート」には及ばないが)。

 

死闘の後、潜航出来なくなったイ号と駆逐艦が対峙する。イ号への攻撃が始まる寸前、日本の降伏が米側に伝えられ、艦長のマイクは攻撃を中止。駆逐艦からイ号に向けて、ある音楽が流される。それは有沢の妹、志津子が倉本に楽譜を渡した「オリオン」という曲であり、倉本が、沈没を装って魚雷発射管から残骸を放出する際にその楽譜をビンに入れて同時に出したものだった。

その楽譜が巡り巡って現代の倉本の孫に渡った(映画の冒頭で紹介)。