出会いは18歳の時。ラジオで聞いた「処女航海」の題名だけでヤマハビルまで注文に行った。ラジオで聞いたのが実は「ラムゼイ・ルイス」だったと判った頃にはジャズにハマっていた・・・
Maiden Voyage (処女航海) 1964年 BLUE NOTE
ハービー・ハンコック5重奏団
pf:ハービー・ハンコック、 tp:フレディー・ハバード
ts:ジョージ・コールマン、 b:ロン・カーター、
ds:アンソニー・ウィリアムス
sideA 1.Maiden Voyage, 2.The eye of the Hurricane, 3.Little one
sideB 1.Survival of the Fittest, 2.Dolphin Dance
ジャズは高校時分から多少は聴いたが、基本的にはロック、ポップス系だった。それが、このレコードを聴いてからまずフレディー・ハバードのtpに惹かれ、ジャズとフュージョンの中間辺りをうろつくことになる。
ハービー・ハンコック自体には、この時点であまり思い入れはなかったが、リズムよりは音階を重視したそのタッチは、聞き続けるうちに、次第に心に馴染んでくるようなところがあった。
アルバムに対する彼のコメント(我流の訳文)
海はしばしば、あらゆる球体における想像力を掻き立てる。
神秘の要素は生命の本質を共に備え、そして水中の生物になお存在する。アトランティス、サルガッソー、海ヘビそして人魚は人間の、海についての経験をはるかに超えて展開する多くの伝説の、ほんの一部分だ。
この音楽は、光彩の中の海---処女航海に出発する船、優美な遊び好きのイルカ、生存のために苦闘している海の生物、そして船員たちに報復する恐ろしい破壊的な暴風---の大きさ、荘厳さをとらえることを試みた。