汗を流し流し、又も落ちてきた雨に傘を開いて歩く。
地図と行く手と時間を見比べながら、そろそろあきらめかけた頃、目に入る「玉すい園200m」の表示。

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次なる目的地はこちら。いつの間にか雨は上がり日が差し込む。
声をかけるとすぐに出てらした同年代の女性、感じ良く対応してくれる。
「翡翠園はご一緒には?そうですか、年末まで使えますので玉翠園と谷村美術館だけに致しましょうか」
回廊式の美術館に出発。複雑な進路の建物はシルクロードの遺跡や石窟に見立てて、各部屋は独立し自然光が柔らかに差す。
広さも向きも異なる各部屋にひとつだけ仏像彫刻を設置してある、ユニークな展示。

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最後まで見終わって進路にいざなわれる儘、別棟に入ると大きな窓が額縁となって日本庭園が広がる。これが玉翠園。

先ほどの女性が迎えてくれ、丁寧に説明して「ごゆっくり」と下がる。

山並を借景に常緑樹、広葉樹、大石、流水、池が配置されて心が洗われる。

時間を確認、バス停に急ぐ。

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園の秋景と相馬御風の書「道無限」の絵はがき。

12:04のバスで駅に戻り、日本海側口隣接のショッピングセンターで買い物。
ぺたんこの品ばかり買い、持ってきたレターパックに詰めて駅前で投函。昼飯は、…待ち時間が勿体なくてコンビニのサンドイッチとトルティーヤ購入。

13:10発を待ちながらホームで昼食。

全二輌の車両が到着。
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糸魚川-南小谷。大糸線の始点から、初めて乗る。単線、ワンマン運転。約二時間に一本の運行。
これに遅れまいと尻が落ち着かなかった。
ゆっくりと発車、田んぼの中から次第に山間部に。
窓からの川は雨後で濁る。
一時間で南小谷に。乗り換えは特急あずさ、だが白馬までしか乗らない。
14:37白馬でいったん下車、次まで駅の外へ。
隣の足湯(無料)でリフレッシュ、アナウンスが聞こえる。
「14:58発、L特急しなの号まもなく参ります」

目的地は二つ先、神城。
続きます。