奈良県吉野郡東吉野村から川上村。
ここに私たちが所有又は、委託管理されている人工林の山がある。
大和王朝の舞台となった奈良県、その中央山岳地、吉野川流域の
川上村、黒滝村、東吉野村一帯が、500年以上続く日本で、いやおそらく
世界で最も古い人工林育成の歴史を誇る吉野林業地帯だ。
ここ数十年の林業の主力はヘリ集材だった。
理由は吉野の急峻、多雨、破砕帯の厳しい自然条件にある。
林内に低コストで出材するための作業道の敷設が難しい。
日本有数の育林技術によって生産されるスギやヒノキが高く売れる時代は、それでもなんとかなった。
かしか今は、成長したものの、出材コストに合わない森林が、多く放置されているのが現状だ。
日本で最も難しい地形条件の1つであるこの吉野で、もう30年以上も低コストで
長期使用しても崩れない道を作り続けている林業家がいる。
このブログは、私たちがそこの貴重な技術を学びながら、
失敗にへこたれず、悪戦苦闘しながら、ヘリ集材から決別して
作業道による新しい山林経営システムに取り組む活動記録です。