第610回『料理人のワイン知識ー②』
「料理人が知っておいたほうが良いワインの知識ー②」
「ワインって何?」
至極当たり前のことですが、
ワインとはブドウを原料とした醸造酒のことです。
そこで、醸造酒とは、
「原料を発酵させて作るお酒のこと」 で、ざっくり言ってしまえば、
原料がアルコール発酵してしまえばお酒に変わります。
原料がお酒に変わるためにはアルコール発酵という工程が必要です。
{アルコール発酵の工程は大切な話ですので、後程詳しく話すこととします}
原料がアルコール発酵してお酒に変わると言うのは、
出来上がったお酒が飲用に適するか適さないかを考えなければ、
自然界においても起こりうる話です。
逆に言えば自然界に起きていた現象を、人為的に起こし作ったものが、
醸造酒と言うことになります。
醸造酒の定義が「原料を発酵させる」となるのは、
現在、酒造りにおける発酵工程は人為的に行われているからです。
さて、ワインは、ブドウを原料とした醸造酒ですから、
ブドウから出た果汁がアルコール発酵によりお酒に変わったら、
ワインと呼ばれると言うことです。
同じように、
日本酒は、お米を原料とした醸造酒で
ビールは大麦を原料とした醸造酒です。
これらは原料がアルコール発酵することで作られる点においては同じですが、
アルコール発酵の過程がそれぞれ違いますので、
このことも「発酵の話」のところで詳しく話をしたいと思います。
醸造酒に似た言葉に、蒸留酒がありますが、〔漢字で書けば全く違います。)
蒸留酒は醸造酒を蒸留することで得られるお酒のことで、
醸造酒が無いと蒸留酒はできません。つまり、
あるお酒から、性格の違う別のお酒に作り変えたものが蒸留酒と言えます。
かなり、大雑把に言えば、
ワインを蒸留すればブランデー、ビールを蒸留すればウイスキー、
日本酒を蒸留すれば米焼酎となります。
お酒は非常に身近で楽しめる飲み物ですが、
知っているようで以外と知らないことも多く、
料理人として知っておいたほうが良い知識もありますので・・・・・。
次回、ワインの種類についてお話します。