第224回『広島カキを知ろう―29 大震災とカキ』
テーマ:カキ![]()
「世界の海はつながっています。」
平成23年3月11日に起きた未曾有の大災害東日本大震災は、東北地方の
カキ養殖に壊滅的な被害をもたらせました。
カキ筏は、全て津波にさらわれ、カキ養殖の将来に暗雲がたちこめました。
しかし、この大災害に対して、日本各地のカキ養殖業者のみならず、遠く
フランスからも支援の輪が広がりました。
時代は、少し、さかのぼって約40年前。
フランスのノルマンディー地方は、ヨーロッパのカキ養殖の中心地ですが、
乱獲とカキの病気の蔓延によりヨーロッパのカキは壊滅的な状況に陥りました。
この時、ヨーロッパに救いの手を差し出したのが日本。
特に、釜石市の万石浦(まんごくうら)のカキが大量にヨーロッパに空輸され、
この危機的状況から脱したのです。
このような国を超えての支援がいち早くフランスを動かせたのです。
広島と宮城県は長くライバル関係にありました。
が、今回広島からも若手の養殖業の人々を中心に宮城県へとカキ筏の設備を
送り、現地に赴き、筏の組み立ての支援や種ガキの供給など支援を
行っています。
東北地方とりわけ宮城県のカキが絶滅すると日本のカキ養殖は、成り立ちません。
というのも、以前お話したように日本の種ガキの多くは、宮城県を中心とした
東北地方が賄ってきました。
宮城県は全国の種ガキの最大の供給地です。
今年の東北地方のカキの出荷はほぼゼロです。
そこで広島県では、カキの出荷解禁日を11月1日から2週間遅らせ、生産量を
増やし東北地方へ供給するためカキを夏場に1度水揚げし、フジツボなどの
害敵を取り除き、養分を摂取しやすくし、カキの増産体制を取りました。
そして、日本の食の安定のため質と量の確保へと大きく舵をきりました。
東北と広島そしてフランス。
遠く離れていても海はつながっており世界の海は1つなのです。
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次回からは、「カキを料理する。」と題し、カキ料理について話を進めましょう。
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