こんにちは。

一恵@リアルタイムです。

 

 神様がくれた指というのは、天性のスリの才能のことを言っています。

 

 刑務所から出所した辻牧夫は、迎えに来た母親と電車で帰る途 中、こともあろうにその母親のバッグから財布をスリとるシーンに遭遇する。

 

 プロの辻だからわかったほどの見事な仕事、チームプレー。問題は彼らがすごく若いガキどもで、一体どんな訓練を受けたのか。スッた財布をリレーされた少年の後を必死で追って、捕まえそうになったとき、少年から格闘技をやっていると思われる動きで反撃を受け、肩が外れてしまった。

 

 あまりの痛さに気を失いかけている彼を助けてくれたのが昼間薫。「赤坂の姫」と呼ばれる占い師。マルチェラと名乗っている占い師は、迷った挙句、家賃を滞納して追い出されかかっている大家の医者のところに連れて行く。

 

 ストーリーはこのふたりを中心に回っていきますが、この小柄な占い師、長い髪に白い肌、ロングドレスにハイヒールで商売をしているけど、実は男です。

 

 なんとなくイメージ的には映画パラダイス・キスに出てくるイザベラの感じを想像しながら読んでました。(534.5 パラダイス・キス

 

 ハラハラドキドキの展開で、結構長い話ですが、一気に読んでしまいました。

 

 

神様がくれた指 (新潮文庫)/佐藤 多佳子
¥860
Amazon.co.jp