こんにちは。

一恵@リアルタイムです。

 

 鎌田敏夫さんの作品は二度目の登場です。(前回→ 412.5 化粧

 

 レイモンド・チャンドラーの小説ではありません。念のため。

 

 東京翁署の問題刑事のふたり組が主人公。

 

 連続放火犯逮捕のために泊り込んだ張り込み用の空家の隣が、資仙堂化粧品・白椿寮という女子寮だったことから、祥介は風呂場を覗こうとして大騒ぎになる。

 

 一方、隆治は、その女子寮で学生時代の憧れの人、茅野涼子と出会い、夢見るように溜息ばかりをついている。

 

 そんなふたりに与えられた誰もやりたくない仕事。

アベックを狙った夜の公園の置き引きが頻発していて、刑事が張り込んだら覗き魔と間違えられたり、婦人警官とふたりでアベックを装っているうちに、その気になってしまい、自分たちのハンドバッグを盗まれたりしてうまくいかない。

 

 そこで、男ふたりでひとりを女装させて張り込むという最後の手段。婦人警官のときは殺到した申し出が嘘のように誰もやりたがらず、このふたりに回ってきた。

 

 ところが、隆治が女装すると飛び切りの美女になってしまった。

 

 最初のこのあたりで女装するだけで、ふたりが公園で茅野涼子の全裸死体を発見したあとは、女装シーンはありません。

 

 でも、翁署のマドンナ中島由紀子が登場したり、ハチャメチャなストーリーですが、結構楽しめます。

 

さらば愛しき女よ (角川文庫 緑 480-2 刑事珍シリーズ)/鎌田 敏夫
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