のりぴーの思い出 | 山本先生

のりぴーの思い出

といっても,酒井法子さんのほうではなくて,

代ゼミで数学の神様と異名をとった山本矩一郎先生の思い出ですっ

←いや,それにしても今から30年ぐらい前は数学の神様と呼ばれた先生方の多かったこと・・

代ゼミならもちろん山本矩一郎先生,そして勝浦捨三先生,

駿台なら根岸世雄先生,河合塾なら土師政雄先生,

さらに代々木学院の渡辺次男先生・・・

どの先生方も非常に個性豊かで全く違った授業でした.

山本矩一郎先生は何と言っても瞬間部分積分に代表される鮮やかな解答が光る孤高の神様・・

反対に勝浦捨三先生はオーソドックスな解法と心にしみいる精神的なアドバイスが魅力の万人の神様・・

根岸世雄先生は理路整然としたすきのない授業とまとまった板書が素晴らしい芸術の神様・・

土師政雄先生は深い数学的背景を意識させるハイレベルな解説が数学好きにはたまらない発想の神様・・

渡辺次男先生はどんなレベルの人にもわからせる巧みな指導技術と誰からも愛されたまさに数学の神様・・


そうそう,のりぴーのお話でしたっ

山本矩一郎先生を一躍有名にしたのは,何と言っても,

雑誌「大学への数学」編集長という肩書・・

そんな受験数学に精通した矩一郎先生が生徒に直接指導したいと代ゼミに来られてから,

先生の講座は「大数」の魅力に取りつかれた生徒たちでいっぱいになります.

矩一郎先生のエピソードは以前ブログにも書きましたが,

実はまだまだ山のようにあります・・・


というわけでエピソード1←まるでスターウォーズじゃっ

山本が代ゼミに入ってまだ間もないころ・・

皆さんが入試を戦っているときに,山本たちも代ゼミの講師室で入試問題を入手して,

実際に問題を解いていたときです.

その時解いていたのは東大の入試問題・・

ある一問にてこずっていた山本のそばにふと気付くと小柄な矩一郎先生が・・・

「としちゃん,なにてこずっているのかなあ~」

←矩一郎先生は山本のことをこう呼んでいたのです.

ちなみに矩一郎先生は山本からのりぴーと呼ばれていましたが・・

「この問題なんですけど・・,あれっ,のりぴーもう東大の問題全部解いちゃったんですか?」

「うん,今年はずいぶん簡単だったねえ・・」

←講師室の他の先生方は一瞬顔を見合わせて呆然っ

だって,問題を解き始めてからまだ60分ぐらいしかたっていないんですよっ

「これ,易しいんですか?僕は初めて見たタイプですけど・・」

「ああ,それねっ,それは確かにあんまり易しくはないんだけど,

〇〇年の京都大学(←30年位前のものです・・)に類題があって,

本質はおんなじなんだよね~」

「・・・(そんなの知らないのが普通だよっ)・・」


つづく・・