FUEL クリエーションバトル 作り手としての楽しみ方 | 山本義幸 シルバーアクセ デザイナーブログ

山本義幸 シルバーアクセ デザイナーブログ

シルバーアクセサリーのデザイナー&クリエーターとして自らの製作や想いを語ります。F.A.Lなどのブランドアクセサリーからアーティストコラボのアイテムやグッズ、アート作品としてのオブジェなど、製作活動についてのあれこれをお伝えします。

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シルバーアクセのクリエイターフェスイベント「FUEL」まであと3日と差し迫ってきましたね。

わたくしめは8月21日にRAT RACEのラットさんとのクリエーションバトルの予定です。

バトルと名がつくと喧嘩か?!なんて恐いイメージを持たれる方もいるのでしょうが

実際のところ作り手同士の目線では将棋とか囲碁のような楽しみ方があります。

クリエイションバトルにはルールがあって単純には1個の物を創作するのに50分の製作時間を与えられて交互に作業にはいって完成させるといったルール。

共同作業をするためのルールなだけで、将棋や囲碁、オセロみたいに勝敗を決めるバトルではありませんが、交代した後に相手がどんな一手を打ってくるのかという点を競い合うという意味では自分の創作人生の経験やアイデアをかけたバトルといえるのではないでしょうかね。

それで今回のラットさんとのバトルですが、ラットさん側から渡されたピースはこれでした。


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さて、どうしたものかと自分の一手を考えるわけですが、

作り手の思考プロセスもきっと様々で、

例えばリングを渡されたのなら、そのリングのデザインの中に自分らしさを表現したい とか

自身のブランドのテイストやポリシー、イメージに沿ったアプローチをする とか

ノープランで相手の出方を見て臨機応変に対応していく とか

相手の技術やデザイン力を試すためにあえての未完成部分をつくっておく とか


攻めの姿勢で完成の道筋を決める人もいれば、受け身な姿勢でデザインを活かしていくといった攻守のやりとりがあり、どんな完成形になるのかはお互いの経験値によるところといった感じです。


自分もアクセを作り始めて17年くらいたちますが、基本はアクセを作るのにデザインのアイデアを固めてデザイン画を決めて造形するといった一連の作業をします。
長いことやっていると自分の創作にパターンができてしまい、ある種のマンネリ化みたいな感覚と戦うわけですが、その作業の中での唯一の楽しみは「誰もやっていないアイデア」を見つけることなんだと思います。

一連の作業がパターン化してしまえばマンネリ。でもそれでは創作ではなくなってしまうので自分のパターンプロセスを壊すなんて思考もあったりします。・・・オレだけかもしれませんが。

もちろん、ただアイデアを探してるだけが目的ではありませんが、作る物には伝えたいことがあって表現するとか、身につける人を輝かせるための表現を探すとか。表現するためには技術が必要とかって色々ありますが、長くなるので割愛。

簡単にいってしまえば単純に外からの刺激がほしいなんてただの欲求なんですが、そういった点では50分しか作業ができず、その先の作業は相手に委ねなければならないといった流れの中で、「自分が想像していなかったこと」が返ってくることにワクワク感があるのは確かです。

自分も創作の続きを相手に委ねるのに自身の経験で勝負するわけなので、相手の何手先までを想像して一手を決めるわけですし、その本気のぶつかり合いでうまれる「変則」が作り手への刺激と新しい発想がうまれる行為なのではないでしょうか。

うん。話が難しすぎますかね。笑


そんな作り手視点の楽しみ方があることを前置きに、今回のフェスにこられる方はバトルするクリエイターがどんなアプローチをしてくるのかを楽しみにクリエイションバトルをみていただければと思います。

そんなわけで長くなりましたが、

わたくしめからラットさんに返す一手はこちらです。

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今回のFUELのコンセプトが「燃料」ということなので、エースのトランプが燃え上がる方向のデザインを想像したのですが、ペンダントになるのか、ネックレスになるのか、フックの形状に加工してキーチェーンとかになるのか、何手か先はもちろん想像していますが、どうなるのかはわかりません。


どんなアクセになるのかはラットさん次第ですかね。笑



・・・と、いったところで、この先がどうなるかはぜひ現場で目撃してください。