上板橋で割と古くからやっている居酒屋で、いつも常連でごった返している。常連の年齢層がかなり高めであることも、店の歴史を物語っているが、一回火事で閉め、しばらくして改装した。その前から何度か訪問していたが、上板橋といえば「ひなた
」もできて、やきとんを食いたい時はそっちか「大
」に行くようになり、ずいぶん久しぶりの訪問になってしまった。本当に常に混んでいるのと、中が見えにくくて入りにくい雰囲気が強いからだ。入ってしまえば何てことないんだけどね。今回は改装後2回目くらいだったかな? 実は今回の前に店を覗いたことがあったが、満席のようだったので諦めたことがある。とにかくなかなかの人気だ。
まずホッピーセットが380円。老舗だけに板橋価格をよくわかっている。しかも中はコップ1杯。これで十分2杯飲める。ドリンク及びCPにおいてかなり高得点。周囲を見ると、常連はボトル入れまくり。さらに安いのだろう。そして、再来店を狙っているのだろう。そんな忙しい中にも、殺伐とした雰囲気を感じさせない店の雰囲気、客あしらいがある。これが人気の秘密に違いない。なにせ、今回は「前回のように入れなかったら困るから」と、開店30分後に行ったのにカウンターは1席だけ、テーブル2つしか空いてなかった。奥に半個室みたいなのがあるみたいだが。
突き出しは小皿に入れられたドライフルーツとナッツ、厚焼き玉子、グリンピース煮の3種類から選べる。珍しいスタイルだな。その中でも食べたことのないドライフルーツをチョイス。この突き出しラインナップは俺の後に出切ってしまったらしく、煮物とかに変わっていた。こういう遊び心を感じるの好きだな。店としては大量に仕込んでおかなかっただけだろうけど。ドライフルーツ&ナッツなんて既製品だし。そういう、原価がどうだ仕入れがどうだ、とか考えるような人はこの店に来なさそうだ。
まず久々だったから忘れていたが、もつ焼きは全て1本90円の破格。味は悪くなかったはず…と、おぼろげな記憶しかないないから、思い出すためにも基本としてカシラ、タン、ハツ、レバを塩で、シロをタレで頼んだ。それから日替わりの刺身から、やはり珍しいと感じたマコガレイ。さらに、大好きなげそ天も注文。げそ天は塩か天つゆが選べるそうだが、揚げ立ては塩でしょう。後でわかったことだが、卓上に塩ポーションがあるので、つゆで頼んで塩は勝手にかければよかったのだった。そうすれば塩も天つゆも楽しめるのに。失敗。店としては天つゆを用意する手間と経費を削減できたわけだ。突き出しの件といい、まんまと引っ掛かった!
マコガレイなんて食ったことあるだろうか。食べてみてなかなかいけるけど、かつて「晩杯屋 」でスズキを塩昆布で食う美味さに気付いて以来、白身魚の刺身はそれで食いたい衝動に襲われるようになってしまった。持参すりゃよかった。いや、それなら家でやれって感じだが。
続いて塩で頼んだもつ焼きが一気に出てきたが、90円の割にはなかなかでかい。しかし、はっきり言って全部かなり臭い。味噌がつけてあるけど、この味噌をつけて食べないと苦しい。ただ、焼き加減は上々。ジューシーさも残っており、肉汁が皿に垂れている。レバも焼き過ぎないギリギリの火の通り具合で、素材さえ良ければかなり美味しいはずだ、ということはわかる。もしかしたら、月曜日に訪問したから兄貴だったのかもしれない。何ともアンバランスだ。
この後さらにアンバランスさを際立たせたのが、タレで頼んだシロ(実際のところ、テッポウと呼ばれる肉厚の部分)。これが全然臭くなくて、焼き加減も理想的で美味しいのだ。普通一番臭そうなのに。柔らかいし、タレが甘目でちょっと酒のような香りがするが、とにかくもつに合う。他のポテンシャルと段違いなのが、どうにも解せない。わかった、この店では塩は頼んじゃダメなんだ。タレでシロを食う店なんだ。そう認識して割り切って食べると全然いける。この日は寒いのでもつ焼きがどんどん冷めていく。さっさと食わねば、カチカチになってしまう。
続いて出てきたげそ天に驚愕して思わず声が出てしまった。これはファミレスで出てくる山盛りフライドポテトだな! 塩で頼んだので塩はあらかじめかけてあるが、薄い。俺の体のことを考えるとこれでいいが。アツアツの内にどんどん食べるが、やっぱり美味しい。げそじゃない身の部分みたいなのもある。俺が元からげそ天好きなのもあるが、これは食いでもあって頼んで正解。ただ、一人だとこれでお腹一杯になっちゃう。もうツマミいらないな。
この店はいわゆる居酒屋基本メニューが揃っているので、もっといろいろつまみたかった。俺は最近、胃袋がめっきり小さくなったから、少し頼むと満腹になっちまう。げそ天で完全に撃沈した。そのくせ、帰宅すると何か食いたくなってスナック菓子とか食っちゃうんだが。
6時を過ぎた頃には、一人で来てカウンターにいた先客が次々と帰り始める。年配のせいか、俺と同様あまり腹に詰め込めないようだから、一杯やってすぐ帰るのだろう。その楽しみ方に賛同。俺もワンセットで帰ることにした。ホッピーは結局ワンセット、中お代わり無しで終了。おかげで帰った後に酒が抜けるのも早かったし二日酔いも無し。
熟年カップルとかが多数訪れていて、本当に年齢層が高いので、喫煙率もかなり高い。嫌煙の人にはきついかな。この店での自分ルールとしては、もつを店名に上げておきながら、おススメはシロタレのみだからそれを狙うべし。赤肉とか塩でいけるグレードのが食べたければ、すぐ近くにいくらでもあるから他の店に行くべきだ。他に頼むとしたら魚介類だ。心して再来店せねば。
Text by 大王
まずホッピーセットが380円。老舗だけに板橋価格をよくわかっている。しかも中はコップ1杯。これで十分2杯飲める。ドリンク及びCPにおいてかなり高得点。周囲を見ると、常連はボトル入れまくり。さらに安いのだろう。そして、再来店を狙っているのだろう。そんな忙しい中にも、殺伐とした雰囲気を感じさせない店の雰囲気、客あしらいがある。これが人気の秘密に違いない。なにせ、今回は「前回のように入れなかったら困るから」と、開店30分後に行ったのにカウンターは1席だけ、テーブル2つしか空いてなかった。奥に半個室みたいなのがあるみたいだが。
突き出しは小皿に入れられたドライフルーツとナッツ、厚焼き玉子、グリンピース煮の3種類から選べる。珍しいスタイルだな。その中でも食べたことのないドライフルーツをチョイス。この突き出しラインナップは俺の後に出切ってしまったらしく、煮物とかに変わっていた。こういう遊び心を感じるの好きだな。店としては大量に仕込んでおかなかっただけだろうけど。ドライフルーツ&ナッツなんて既製品だし。そういう、原価がどうだ仕入れがどうだ、とか考えるような人はこの店に来なさそうだ。
まず久々だったから忘れていたが、もつ焼きは全て1本90円の破格。味は悪くなかったはず…と、おぼろげな記憶しかないないから、思い出すためにも基本としてカシラ、タン、ハツ、レバを塩で、シロをタレで頼んだ。それから日替わりの刺身から、やはり珍しいと感じたマコガレイ。さらに、大好きなげそ天も注文。げそ天は塩か天つゆが選べるそうだが、揚げ立ては塩でしょう。後でわかったことだが、卓上に塩ポーションがあるので、つゆで頼んで塩は勝手にかければよかったのだった。そうすれば塩も天つゆも楽しめるのに。失敗。店としては天つゆを用意する手間と経費を削減できたわけだ。突き出しの件といい、まんまと引っ掛かった!
マコガレイなんて食ったことあるだろうか。食べてみてなかなかいけるけど、かつて「晩杯屋 」でスズキを塩昆布で食う美味さに気付いて以来、白身魚の刺身はそれで食いたい衝動に襲われるようになってしまった。持参すりゃよかった。いや、それなら家でやれって感じだが。
続いて塩で頼んだもつ焼きが一気に出てきたが、90円の割にはなかなかでかい。しかし、はっきり言って全部かなり臭い。味噌がつけてあるけど、この味噌をつけて食べないと苦しい。ただ、焼き加減は上々。ジューシーさも残っており、肉汁が皿に垂れている。レバも焼き過ぎないギリギリの火の通り具合で、素材さえ良ければかなり美味しいはずだ、ということはわかる。もしかしたら、月曜日に訪問したから兄貴だったのかもしれない。何ともアンバランスだ。
この後さらにアンバランスさを際立たせたのが、タレで頼んだシロ(実際のところ、テッポウと呼ばれる肉厚の部分)。これが全然臭くなくて、焼き加減も理想的で美味しいのだ。普通一番臭そうなのに。柔らかいし、タレが甘目でちょっと酒のような香りがするが、とにかくもつに合う。他のポテンシャルと段違いなのが、どうにも解せない。わかった、この店では塩は頼んじゃダメなんだ。タレでシロを食う店なんだ。そう認識して割り切って食べると全然いける。この日は寒いのでもつ焼きがどんどん冷めていく。さっさと食わねば、カチカチになってしまう。
続いて出てきたげそ天に驚愕して思わず声が出てしまった。これはファミレスで出てくる山盛りフライドポテトだな! 塩で頼んだので塩はあらかじめかけてあるが、薄い。俺の体のことを考えるとこれでいいが。アツアツの内にどんどん食べるが、やっぱり美味しい。げそじゃない身の部分みたいなのもある。俺が元からげそ天好きなのもあるが、これは食いでもあって頼んで正解。ただ、一人だとこれでお腹一杯になっちゃう。もうツマミいらないな。
この店はいわゆる居酒屋基本メニューが揃っているので、もっといろいろつまみたかった。俺は最近、胃袋がめっきり小さくなったから、少し頼むと満腹になっちまう。げそ天で完全に撃沈した。そのくせ、帰宅すると何か食いたくなってスナック菓子とか食っちゃうんだが。
6時を過ぎた頃には、一人で来てカウンターにいた先客が次々と帰り始める。年配のせいか、俺と同様あまり腹に詰め込めないようだから、一杯やってすぐ帰るのだろう。その楽しみ方に賛同。俺もワンセットで帰ることにした。ホッピーは結局ワンセット、中お代わり無しで終了。おかげで帰った後に酒が抜けるのも早かったし二日酔いも無し。
熟年カップルとかが多数訪れていて、本当に年齢層が高いので、喫煙率もかなり高い。嫌煙の人にはきついかな。この店での自分ルールとしては、もつを店名に上げておきながら、おススメはシロタレのみだからそれを狙うべし。赤肉とか塩でいけるグレードのが食べたければ、すぐ近くにいくらでもあるから他の店に行くべきだ。他に頼むとしたら魚介類だ。心して再来店せねば。
Text by 大王