本当に久しぶりに「ひなた 」の1号店に行ってみた。割と近所なんだけど、いつ覗いても満員御礼。入ってみてわかった。完全に街に定着していたのだ。開店から早い時間で席を埋めていた人達は常連。けっこう年配で、明らかに地元民。店長が若い新しい人に変わっていた。でも、愛想が良く良い感じに年寄常連にいじられている。コミュ力高し。そしてその常連も排他的な雰囲気を感じさせず居心地が良い。かなり久々で一見っぽい俺がいても違和感無く飲んでいられる。なかなかに酔って、常連客同士の会話の内容がチグハグなのを間の席で挟まれて聞きながらほくそ笑むのもたまには良い。大山店 はちょっと賑やか過ぎる。元気がある時や、自分もグループの時にはあの賑やかさも悪くないが、一人だと圧倒されてしまうから。そういう時こそ上板橋店だな。

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久々にここでシャリ金を頼んだが、こんな量か? ただ飲んでみたら濃いので十分。弱くなった今はこれで外1本使って充分。ただ、この日はもう少し飲めそうだったから外を少し残しておいた。

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ここで割と頼むのはセロリ。自炊で食べることもなく、八百屋で買うこともないからここでしか食べない食材の一つだけど、ここでセロリの浅漬けを食べてから割と好きになった。絶品、というよりは箸休めに良い感じ。酒を呑むようになってから、こういう味覚に目覚めた。山菜とかもそうかな。春に山菜を食べる喜びを覚えたのは、間違いなく酒を飲むようになったからだ。あと、バイスサワーなんかもここで初めて飲んだような。

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なめろうには鯖の刺身が二切れくらいオマケでついてきた。この日の日替わりおすすめには鯖の刺身や味噌煮もあったから、恐らく安く良いのが仕入れられたんだろう。なお、隣で鯖刺身を注文した人にはミニなめろうがついていたとか。こういうちょっとしたオマケが嬉しいものだ。それと、やきとんが売りの「ひなた 」だが、魚もそうやって充実させようというところが好きだ。

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串はお馴染みお任せ。しかし、例の法改正によってレバはよく焼きになっていた。悲しい。
カシラの塩。やはりよく火が通っている。悲しい。ただ、それでも十分ジューシーなのは素材が良いからだろうな。

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チレとハラミは味噌。ピッタリだ。

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シロとテッポーはタレが合う。既に書いた通り、これらには表面ちょい焦げ、中はまだ柔らかいくらいが最高の焼き加減んだと思う。あと、どのネタにどの味付けをするか、こういう組み合わせは「ひなた 」、ひいては秋元屋 系列の店で学んだように思う。「埼玉屋」は完全にお任せだし、サルサソースとかガーリックバターとか特殊だから、よそでは使えない。

中をお代わりしたら、シャリ金と言わなかったから氷入りに代わったけど、氷で薄めてちょうど良い酔い加減だったし、まあいいか。

うらぶれていた上板橋という街を一気に居酒屋街の雰囲気に変えた革命児、「ひなた 」。「秋元屋 」で修行して、カウンター中央に焼き台を設置した店の造りもしっかり受け継いでいるようで、本店の良い雰囲気も継承している。だとしたら、本店が横のスペースも確保して倍の面積に拡大したように、ここも拡大してもらいたい。

秋元屋 」の良い部分を継承しつつ、魚系、イタリアンメニューや新規ドリンクメニューを開拓したりするのも人気の一つだろう。店に来るたびに新しい発見が。後で画像を確認したら、店にいた時には気付かなかったものも見えたりして、また行かなきゃってなる。

何気に感心したのは、最初に書いた従業員の入れ替え。けっこう頻繁に他のひなた 系列の店と配置転換をしているようだ。同じ人が同じ店にいると必ずダレるからね。ただ、やきとんの焼き加減だけは前に戻してもらいたいな。さすがに無理かもだけど。

Text by 大王

ひなた焼きとん / 上板橋駅ときわ台駅
夜総合点★★★★ 4.1