歴史同人サークル「幕末ヤ撃団」の歴史 | 幕末ヤ撃団

幕末ヤ撃団

勝者に都合の良い歴史を作ることは許さないが、敗者に都合良い歴史を作ることも許しません!。
勝者だろうが敗者だろうが”歴史を作ったら、単なる捏造”。
それを正していくのが歴史学の使命ですから。

幕末ヤ撃団って何?

 

と思う人も多いかも知れないので、ここで自己紹介などしてみよう。

 

幕末ヤ撃団とは歴史同人サークルである。

創立から22年目を迎え、知らない内に20年の節目を軽く越えていた(苦笑)。

ああ、「20周年記念でなんかやる」というタイミングを逃したかなぁとか思っている。

 

 22年目といったが、実際にはもう1,2年は遡る。当初は、当時流行っていた「仮想戦記小説」でサークルが立ち上がった。そこを起点にすれば、24~25年目という事になるだろう。

 歴史サークルとは言うものの、実態としては”私の私による私だけの”一人サークルである。コミックマーケットに参加するために作られたサークルであり、会員は今でも”私一人”だけだ。

 

 こんなことを言うと、あと2人ぐらいいるじゃないか。と言われるかもしれないが、実は彼らは友達であって、サークル会員という束縛された存在じゃあ無いんだな。

 私一人だけのサークルだけに、ぶっちゃけサークルという枠内に縛られる必要も無い。つか、俺が良いといえば良いのだ。だって、俺一人しかいないんだから(苦笑)。ということで、同じ趣味の友人達とつるんで同人誌を作っていただけというのが実態だろうと思う。

 

 で、話しを戻すと当初「仮想戦記小説」サークルと言う事で、コミケに参加したものの、その活動は挫折する(苦笑)。この小説というのは幕末史を現代に置き換えた戦記小説で、対消滅エンジンを搭載した空中戦艦が、鎖国を続ける現代日本に現れて…という仮想世界の小説だったりする。が、ぶっちゃけ「小説は無理!」という結論に達した(苦笑)。

 

 いや、だって”全部妄想”ですからな。ひたすら想像し続けるのって大変なのよ。しかも、妄想するだけなら簡単だが、それを文章にして他者に伝えなきゃいけない。これがまた難しい。

 正直、歴史家と小説家は似て非なる技術を必要とする。小説の書き方みたいな本にも書いてあるけど、小説は「あくまでもフィクション」であり、そのフィクションをリアルに書き綴る能力が求められる。無粋な言い方をすれば「上手い嘘をつける」能力が必要なのよね。バレバレで白々しい嘘ばっかりの小説なんてしらけるばかり。これは嘘だと解っているのにリアルで、思わず感情移入しちゃう小説が面白い小説なんじゃないかとか思うケドも。まぁ、私にはそんな能力が無かったわけで。

 じゃあ歴史家に必要な能力はというと、小説家とは逆に「歴史を正確に伝える技術」が求められる。嘘を付く能力は必要無く、むしろ邪魔。嘘を書いたら捏造だからねぇ。ただし、小説家と歴史家で共通点も多く、「文章技術」と「想像力」は両方とも必要なんだな。想像力は歴史上の彼方に過ぎ去った過去を想像する能力で、小説家の”何も無いところから生み出す想像力”とはちと違う。が、どちらにしても想像する力が必要だという点で共通する。

 小説家から歴史家に転向する人も多いのだけれど、小説家の性というべきか、優れた想像力(想像し生み出す方)を駆使して、”可能性はゼロではない”というのを大義名分に”俗説”を生み出しまくるケースが見受けられる。いわゆる”歴史推理小説”的な感じの歴史本は、あくまでも小説で史学とは言えない。史学的に歴史を論じるならば、その方法論は史学的に正しい方法でなければならず、小説の技術を応用しての歴史論は史学の世界では相手にされない。

 

 んで、サークルを作ったもののコミケには落ちまくり、落選常連サークルで開店休業な状態が続いていたりもする。

 そこでヤケになり、当時はやっていた漫画『るろうに剣心』を史実にのっとって考察した本を作る考察サークルに転向した。

 これが受けて、コミケ常連サークルになったのが1995年のこと。ウィンドウズ95が発売され、インターネット時代が始まった頃だ。当時のサークル名は「幕末特捜隊」だった。

 「るろうに剣心」の考察本を数年ほど作り続けた。コミケは夏と冬の年二回開催だったので、夏に「るろ剣」本を出し、冬に幕末の史実本を出すといったサイクルで本を作っていた。が、さすがに原作漫画も連載を終了し、TVアニメも放送が終わってしまった状況下ではネタ切れにならざるを得ず、「るろ剣」本の方が先細りになった。意を決し、ジャンルを歴史系に変えて”完全史実考察サークル”となったのが何年前だったかな?。この間に、サークル名も現在の「幕末ヤ撃団」に変えている。

 

 まぁ、そんなこんなで現在に至っているわけだ。ふ、知らない間に20周年越えてたと感慨深いものがありますなぁ。