2015年3月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3690ページ
ナイス数:196ナイス
武曲 (文春文庫)の感想
気剣体・守破離・両刃交鋒・滴水滴凍・辟邪剣。。ラップのリリックに出会い言葉に救われ、言葉を大事にする融(とおる)はラップとはかけ離れたこれらの言葉に真摯に向き合う。きっかけをくれたのがヨーダのような剣の達人である僧侶、またアルコール依存症で陰惨な黒い陽炎の気を纏う矢田部はさながらダースベイダー。剣才を見出され、磨かれ、剣を通じて語られる世界観に嵌った。私自身スポーツというものは一通り経験したが、剣道や弓道は別格なものなのだと素直に感じいる。矢田部と融の立合いに血が湧くほど痺れた。
読了日:3月29日 著者:藤沢周
探偵の探偵3 (講談社文庫)の感想
この痛々しい描写にやっと免疫が出来たようだと嬉しく思う。しかしどうやって準備出来たんだ?と思わせるクライマックス!少々リアリティーに欠ける対決シーンであった。それを言うならまあ最初から躍びまくっていたから今になっていうことではありませんが。。えっドラマ?忠実に再現するならホラー化必至。絶対に無理だぁ。
読了日:3月19日 著者:松岡圭祐
盤上の夜 (創元SF文庫)の感想
宮内悠介、ほんの一握りにしか与えられない破格の才を感じずにはいられない。読書をしているつもりが、盤上の駒を操られしかも完膚なきまでに敗北させられた絶望感まで味わう。由宇はさながらHUNTER×HUNTERのメルエムと盤上の死闘を繰り広げるコムギ、「清められた卓」の優澄はジョジョのスタンド使いか?はたまた手塚治虫の不朽の名作ブッダ「ラーフラ外伝」などと副題を勝手に付け加えたい。
読了日:3月17日 著者:宮内悠介
雪の断章 (創元推理文庫)の感想
粉雪舞う冬の時期が来ると思い出して再読する。小公女またはあしながおじさんを彷彿させる。北海道の冬の叙景は徹底的に美しい!
読了日:3月15日 著者:佐々木丸美
向日葵のかっちゃん (講談社文庫)の感想
感涙した!かっちゃんの心の知能指数はずば抜けて高げぇなぁ。北海道のソウルフードならぬソウルブックとして私の本棚殿堂入りです。函館人必読書としたい。
読了日:3月13日 著者:西川司
椿山課長の七日間 (朝日文庫)の感想
「スピリッツ・アライバル・センター」通称SACとよばれているところ。26番教室に導かれる椿山和昭46歳、ここは「邪淫の罪」を反省しなければ極楽に行けないという。どうやら自分は死んでしまったようだ。ちょっと待った納得出来ないとあの世の役人に喰い下がり、再審請求ののち「よみがえりキット」といわれるドラえもんのポッケみたいなのを与えられ、3つの約束を守る事を条件に期限付きで現世へ逆送が認められる事になった。この約束を破ると「こわいこと」になる。逆送しかも美女に変身した和山椿。冤罪ははらせるか?
読了日:3月12日 著者:浅田次郎
狭小邸宅の感想
最初からあからさまに黒い会社な雰囲気の不動産屋。おいおいちょっと待て、自分自身が不動産業に身を置いて20年、それにしてもこの仕事こんな風に思われるのは心外だ!と、思いつつも泥臭い積み上げによる結果主義や達成感、充実感、発奮するきっかけなど共感するところ数多あり。独りよがりや会社都合に蒙昧すると、陥りがちな末路を示唆する結びはどんな業種にも通ずる警鐘ではなかろうか。
読了日:3月10日 著者:新庄耕
青べか物語 (新潮文庫)の感想
実にうらぶれた町(筆者が浦安に移り住んだ実体験)の風情を精緻に著した連作短篇です。各短篇「蒸気河岸の先生」からのしっかりとした目線で不器用で、強かに、狡猾に、命懸けで精一杯に生きる人々を描く。最後は愛おしさすら覚える浦粕町の住人に幸あれと心から祈っていた。
読了日:3月7日 著者:山本周五郎
アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)の感想
「人為的に誘発された知能は、その増大量に比例する速度で低下する。」自らアルジャーノン・ゴードン効果と名付けそれを証明してみせたIQ185の天才チャーリー。最初から最後まで一人称で綴られた手記は現実に起こってしまった事件ではないかと思わず固唾を呑む。けえかほおこく1を記した3がつ3日から再読し悲しき天才と同化しました。
読了日:3月6日 著者:ダニエルキイス
おごそかな渇き (新潮文庫)の感想
少年の命が失われた凄惨な現代の事件にやり切れなさを感じていたせいかもしれないが、これまでにない遅読でこの短篇を読む。お勝みたいな「かあちゃん」が傍におったならこんな災いには巻き込まれるはずもない。「雨あがる」の伊兵衛のように本当の強さを持ちあわせていたら、命を落とす事もなくお互いが救われていたであろう。周五郎作品には命への悦びや慈しみ、人間の人間らしさを強く感じる事ができる。
読了日:3月2日 著者:山本周五郎
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