矯正治療と親知らずの抜歯

◆矯正治療と親知らずの抜歯

院長の北原です。最近多忙なのと気温の変動で少し風邪ぎみです。

インフルエンザも流行っているようなので、無理をしすぎず体調管理を心がけようと思います。

さて、矯正治療で親知らずを抜くことがあると聞いた方もいると思います。

当院ではあまり、矯正治療上、親知らずを抜くことがありませんが、咬み合わせによっては抜くこともまれにあります。

それはアングルIII級咬合といって下の奥歯が前にずれている場合です。

　　　　アングルIII級咬合


正しい咬合はアングルI級咬合なので、この咬み合わせに比べてアングルIII級は下の奥歯が前にずれている訳です。

　　　　アングルI級咬合


アングルIII級咬合では下の歯が前に出てくるので、受け口になる傾向があります。

このようなかみ合わせの場合は、下の親知らずがあると奥歯をさらに前に押し出して、かみ合わせが悪くなり、受け口の傾向が強くなることがあります。

そのため、生える前の下の親知らずを抜くことがあるのです。

写真はアングルIII級咬合の患者さんの本格矯正治療前の写真とレントゲンです。

　　　　本格矯正治療前


前歯の咬み合わせが浅く、上顎の左の２番目の歯は下の歯の端と当たるようなかみ合わせで、若干受け口の傾向が残っています。

骨の中に生える前の親知らずが埋まっています。

この親知らずを矯正治療に際し、生えてくる前に抜きました。比較的難しい抜歯なので、口腔外科出身の先生にお願いして抜いていただきました。

　　　　矯正治療中


親知らずがなくなったおかげで、奥歯のかみ合わせがわずかですが良くなり、それにより前歯の咬み合わせも上の歯が下の歯によりかぶさり、良くなりました。

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