3月17日シンポジウムに行きました。
東京工業大学主催の「エネルギー安全都市が拓く日本の未来」
というのがテーマ。

1.開講挨拶 柏木孝夫 先進エネルギーセンター長
2.なぜエネルギー安全都市「とうきょう」をつくるのか
   猪瀬 直樹(作家・東京都副知事)
3.「環境未来都市」構想について
   和泉洋人 内閣府地域活性化統合事務局長

その他パネルディスカッションがあったのですが、そちらは
時間がなく、パスしました。
僕は最近、ちょくちょくセミナーやシンポジウムに参加する
ようにしています。会社の都合がいい限り。

最近のテーマはこの3つが多いですね。
①高齢化とコンパクトシティ
②環境・節電関連
③グルーバル化への対応

今回の僕の関心は、もちろん環境関連ということはあったのだが、
もう一歩踏み込むと、柏木教授の考えかたを知りたいということ
もありました。柏木さんは政府の「総合資源エネルギー調査会」など
に多数参加している中心人物のひとりでもあるから。
どちらというと、従来の経産省の御用学者的でもあったひと。
同じ東工大出身の菅さんにも批判的だった。

そんな柏木さんの講演。
主催者側とあって、開会挨拶でそんなに強く主張する感じではなかった
のだが。それでも彼らしい言説はありました。
例えば、
①石油石炭などの化石燃料
②原発
③自然エネルギー(再エネ)
の比較として、4つの側面で評価する
a)安全面
b)供給面
c)価格面
d)環境面

すると、こうなると言っていた。

化石=安全◎供給△価格△環境×
原発=安全×供給◎価格◎環境◎
自然=安全△供給×価格×環境◎

このようにそれぞれいいところと悪いところがある。
だから、ベストミックスが必要なのだと。

だけど、価格、環境面で◎なのがわからない。
価格は政府の電源3法の費用や高レベル廃棄物の処理費
などは加えていないはずだし、また、環境面では
CO2を出さないということらしいが、環境問題とは
CO2のことだけではないはずだろう。

また、時間軸をもてば違ったものになるだろうというのが
僕の考え。将来的にどんな社会を目指すのか?

そう考えると、いまは多少高くても、多少不便であっても
自然エネルギーを未来に残すことが大切だと思うのです。
それが10万年も間制御しなければならない核廃棄物を
残してしまった僕たちのせめてもの償いだと思うのです。

その他。
猪瀬さんは東電のことをボロクソに言ってました。
このひとはあまり好きじゃなかったけど、新自由主義らしく、
合理性を全面に出しても東電は許されるべきではないと
いうのがよくわかりましたね(笑)。
でも、最近の東京都はいいこともやってるなというのが、
率直な感想でした。

最後の「環境未来都市」については途中で寝てしまった。
あまり、うまいプレゼンテーションではないな(笑)
ただ、政府が選定した未来特区はなかなか興味深い。
そのなかには南相馬市の「スマートシティによるエネルギー
循環都市」というのがあった。南相馬市の桜井市長は
注目すべきひとだし、こんど、復興ボランティで行くことに
なっています。注目に値する都市だと思います。

そんなこんなで、いろいろと収穫のあるシンポジウムでした。