まあ、よくやってるなとは思うものの、
親父のフリッツ・フォン・エリックの存在感は
飛び抜けていたからな。
昭和プロレスを愛していた者からみると、
なんだか甘いなと思っちゃう。
エリックの全身から醸し出す雰囲気は半端なかった。
その登場シーンからして、
その傍若無人さは、誰にも出せないものがあったのだ。
とは、いうもののこの映画自体はよくできていた。
とにかく、この監督がプロレスを愛していることがわかるんだ。
特にその会場の雰囲気、
スポットライトに映える汗の飛びちりかた、
観客の歓声やブーイングなど、
行った者しかわからないと感じた。
この映画は"呪われたプロレスファミリー"
を描いたものではあるけど、
昔ながらの家族愛や家父長性のいいところと同時に、
その危うさまで描いた。そんな問題提起もしてると思う。
(評価9 kinocinemaにて鑑賞)