秋
晴天。
雲ひとつない秋晴れの今日、
スカウトの仔悪魔たちと一緒にサイクリング&魚釣りに行ってまいりました。
子供たちが釣りをしている横で、川のせせらぎを聞きながら、
キラキラした水面を眺めていたら、なんとなく切なくなった。
日差しは日焼けしそうなほどキツイけど、吹いている風は少し冷たくて、
そんな秋の気配を目を閉じて感じていたら、あの頃のことを思い出してしまったから・・・・・。
具体的なことなんて、ほんの数えるほどしか覚えてない。
だけどあの時の心の痛みは覚えている。
人間って、そういう事をなかなか忘れられずにいられるもんなんだね。
自分の小ささ、自分の愚かさ、
自分でも知らずに人を傷つけていたという事実、
人と接することへの恐怖、
投げつけられる攻撃のための言葉たち・・・・・・。
ココまで追い詰められたのは、
ワタシにとって初めてのことだったのかもしれない。
今は全て形としてではなく、
あくまでもワタシの中に感覚として残っている。
「アンタにかかると、みんながいい人になっちゃうんだね~。」
「アンタは無防備過ぎる。」
「人を安易に信用し過ぎるな。」
ワタシが、よく人に言われる言葉。
自分ではあまり自覚していないのだけれど、
ワタシの友達が口を揃えてこう言う。
でもそれは、単なる現実逃避なのかもしれないな。
人は汚いところや嫌なところがあるけれど、
そういうところは見ないようにして、自分を守ってるだけかもしれない。
あるいは、ワタシは人とそこまで深く関わり合えていないのかもしれない。
表面上やうわべだけの付き合いなら、
嫌なところも汚いところも見ずにすむから・・・・・。
ホントにいい年して子供みたいだと、
現実と向き合うことができない奴だと、自分でも思う。
だけど・・・・・・・。
あんな事があった今でも、ワタシは人を信じることをやめられない。
だって、あんな事があって、もうしばらくは立ち直れないと思ってたワタシが
あんなに短期間で立ち直れたのも、
ワタシの周りにいる人たちのおかげだから。
「人から受けた傷は、必ず人が癒してくれる」
そう思えるようになったのも、ワタシの周りにいる、
ワタシの我がままや弱いところ、ちっちゃいところも全てわかった上で、
受け止めてくれた人たちのおかげだから。
ワタシは流れのままに生きている。
どこに行くのか、
そしてそれが正しい結果に辿りつくのかもわからない。
だけど日々の生活の中でささやかな幸せをたくさんもらって、
たくさん感じることのできる今の状況を、ワタシはいたく気に入っている。
それもこれも、あの事があったからだと思うと、不思議な気分だけれど、
今、ココに、この状況にたどり着くために、必要だったことなんだと思うと、
それはそれでよかったのかなと思う。
人間って、ほんの些細なことに左右されて生きている。
ワタシの中では大事件だったけれども、
あれも本当は些細なことだったのかな。
過去の辛い思い出を振り返る時、
ワタシは今の幸せに感謝する。
これからも、秋の匂いの風を感じる時、
その事を思い出しながら、今の幸せに感謝するだろう。
それもなかなか悪くない。
そう思えた秋の一日。
今、ワタシが大好きな人たち、ホントにホントにありがとう。