二十枚 | Flog

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Frogの研究者の息抜きblog

--- since 01-06-07 ---

今日(時計の上では既に昨日ですか)は、footballのホームゲームでlabへの車でのアクセスが不便なので、work out代わりに、走ってlabへ行ってみました。約3マイル、4.8キロ、約37分。距離的には、普段走っている方が長いくらいですが、起伏の差が大きい所為なのか、何時もより、疲れました。帰りは、もう、走る気がしないので、歩いて帰ったら、52分でした。

大分前に読んでいた本の書評を書いてみました。
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もう15年以上前になるが、推理作家の若竹七海が大学生の時にアルバイト先で体験した「五十円玉二十枚の謎」に対する解答を一般読者(そのうちの何人かは後にプロ作家となっている)やプロ作家が小説の形で競作したアンソロジーを読んだことがある(現在文庫化されているようである)。

北村薫の『ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件』は、この「五十円玉二十枚の謎」が、モチーフのひとつとなっており、その謎に対する北村薫なりの解答が小説の骨子のひとつである。

東京で起こる幼児連続殺人事件、書店で千円札を五十円玉二十枚に交換して呉れと頼みに来る男に出くわす小町奈々子(云わずもがなだが、若竹七海がモデルである)。一見無関係な二つの出来事であるが、たまたま出版社の招きで来日していたエラリー・クイーンのガイドを奈々子が務める過程でこれらの出来事が融合し、これらの謎が解かれて行く。

来日中のエラリー・クイーンが探偵であると云う本来なら奇想天外に過ぎる設定なのだが、それが自然な形でまとまっている。そもそもが、この小説は、エラリー・クイーンの未発表原稿(なので『エラリー・クイーン最後の事件』とサブ・タイトルがついている訳だが)を北村薫が翻訳すると云う設定のパロディになっており、『訳者』としての北村薫の『序』で始まり『あとがき』で終わると云う凝った作りで、『翻訳』された文体はエラリー・クイーンのそれのパスティーシュとなっている。つまり一冊で2度美味しいのであるが話はそこで終わらなぃ。

実は、この本は、第六回本格ミステリ大賞、評論・研究部門を受賞しているのである。つまり、単なるミステリ小説に留まらず、其の内容の一部がエラリー・クイーン論になっているのだ。只、私の様な平凡な読者では、論じられている内容が微に入り過ぎて、フォローは出来るものの、消化し切れないのであるが、熱狂的なエラリー・クイーンのファンであれば、独創的な着眼点のエキスを一滴残すところなく堪能出来るであろう。外国作品を翻訳で読む時に起こり得る間違いもそこには含有されており、そこが、また、『翻訳』するに当たって、注を多用し、最新の注意を『訳者』が払っていると云う形にも繋がり、二重三重のパロディになっていると云うのは、穿ち過ぎだろうか?

いずれにしろ、本書は、一冊で『少なくとも』3度美味しい。読者のレベルによっては、更に異なった味わいを得られるだろう。

今日のつぶやき:

Sat, Nov 28


  • 20:57  トワ エ モア、わぁ、歳とったなぁ。TV Japanで『歌謡チャリティーコンサート ~北海道札幌市~』をやってる。虹と雪のバラード。札幌オリンピックのテーマ曲だね。懐かし過ぎる。

  • 16:07  起伏が激しくて、labに来るだけで、超疲れた。実験して帰れるのか?

  • 15:14  今日はfootballのホームゲームなので、夜遅くまで車でlabへ行けず。仕方がないので、work outを兼ねて、走ってlabへ行ってみようかね。

  • 14:24  「親密な関係が崩れると指導する自信がない」って何じゃその云い訳? http://oneclip.jp/HCnvwX

  • 14:20  ロシア脱線:「手製爆弾」と断定 再発に政権衝撃 http://oneclip.jp/xuKAE5

  • 05:33  朝5時半過ぎ。気温1℃。もう少し寝るわ。

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今日の瞬間最低体脂肪率: 23.2%
今日の万歩計: 12,650