最初は、面倒臭いと思っていたんですが、いやぁ、面白かった。
ネクタイこそしなかったんですが、普段しない格好で行ってみたら、当の本人が普段着で、他の参加者も普段着からバリっとしたスーツ姿まで様々。格好は、余り気にしなくても良かったですかね。
そもそも、集まって居た面子がどう云う基準で選ばれたのか、今一、良く分からないんですが、基本はlabのPIとその連れですが、所属はバラバラな40-50名程。
先ずは食事と云うことで、給仕も居るし、どんなスゴい御馳走かと思ったら、buffetでサンドイッチを自分で作って、後はサラダやスープを適当に。いやはや、Nobel Laureate luncheonって・・・・。給仕(と云っても飲み物を注ぐのと皿を下げるのとデザートを配るだけなんですが)のひとりが
ハッキリ云って、最初は、只のお爺ちゃんにしか見えず、何も期待してなかったんですが、いやぁ、これが面白かったの何のって、もっと大勢に、特に学生に聞かせてあげたかったですよ。
要は、PhDの仕事から始まって今に至る迄の自分の科学史を述べただけなんですが、中身の濃い話でした。実は、恥ずかしながらOliver Smithiesのことは、良く知らなかったんですが、先ず、ゲル電気泳動を開発(実際には改良)したのは彼なんですね。当時はデンプンゲルでしたが。これによってハプトグロビンに遺伝子多型があるのを発見し、これが遺伝子の部分重複で起こることから、重複部分での相同組み替えを用いた後のgene targetingの開発へと繋がって行くと云う研究の流れが面白く語られました。時折、実験ノートの写真が示されたのですが、日付がJan 1, 195Xだったり、SaturdayやSunday, ◯◯, 19□□とか、最近のノートは2009のもので、最近の研究は、gene targetingの講演をどこかでした際に聞いた誰かの腎臓の研究発表に触発されて始めたもので、腎臓が何故詰まらないかと云うと、それは、構造が機能的にゲルのようなもので、小さな分子のみが最後まで到達する仕組みがあると云う様な(実は良くfollow出来なかったんですが)、また、ゲルへ回帰して行くという、84歳にして現役の研究者の生き様がスゴかったぁ。また、Oliverの趣味は小型飛行機の操縦のようで自家用機の写真も。
因に奥様は日本人研究者で、一緒にお見えになってました。
Opportunity、Chance(もうひとつkey wordをあげていたのですが、忘れてしまった)をkeyに、話を進めて行ったんですが、基本的にモチベーションは好奇心で、これまでに大きなlabを持ったことはなく、目的が初めから定まったような例えばゲノムプロジェクトのような大掛かりな研究を否定する訳ではないが、そこだけにお金が集中するのは正しくなく、万人誰にでもideaがあり、小さな規模で良いから、それをつぶさずに生かして研究を続けられる様な環境を維持出来ることが大事だと云うことを、(←)コレは、実は、最後に誰かの質問に対する答えとして述べたのですが、それが後の大きな仕事に繋がると云うことを身を持って証明した、ちょっとお茶目なお爺ちゃんでした。
象徴的だったのは、ノーベル賞の受賞理由となったgene targetingに繋がる直接的なdataが出たのは、彼が58歳の時です。記念すべきNatureの論文をfirst authorで出した時は60歳。
さて、私にも、未だ、チャンスはありますかね(爆)。いや、ちょっと怠け者過ぎて無理ですか。取り敢えず、少なくとも、長生き出来るように、身体を鍛えますか。
今日は、ちょっと、元気を貰いました。
今日のつぶやき: あら、全く、つぶやいてませんね。
Thu, Nov 05
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今日の瞬間最低体脂肪率: 24.7%
今日の万歩計: 2,623(装着時間短し)