ピスト(固定ギア)のギア比 純粋なギア比 | わたとか

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前回スキッドポイントからギア比を表にまとめてみましたが実際のギア比についてもまとめてみます。ピストの本来の使い方である競輪などのトラック競技ではかなり高めのギア比が設定されますし街乗りでは坂なども考慮してやや低めのギア比が好まれトリックピストやサイクルサッカー等では公道走行が困難なくらい低めのギアが一般的となります。 一般にギア比が高いと最高速が上がり加速力が落ち、ギア比が低いと最高速が下がり加速力が上がると言われています。ロードレーサーやMTBなどは変速ができるので都度状況に合わせて高いギア比から低いギア比まで選択できますが変速のないピストだと全てひとつのギア比で賄わなくてはならないので用途によって装着するギアを選択しなければなりません。

参考として競輪の認定部品で再現可能な最も重いギア比は4.58(現在の競輪のルールでは4.00以上のギア比は禁止されています)、競輪のS級選手の平均ギア比は3.57だそうです。また、公道向けの固定ギア市販車を見てみると2.5~3.0あたりのギア比が多いようです。変速なしの軽快車(ママチャリ)では2.36(33x14)が黄金比とされており、サイクルサッカー用の自転車などではギア比が2を切ることもあるとか。

実際に街乗りで使用する自転車としてピストを選択した場合のギア比をどれくらいにすればいいのか?参考として平成27年1月の時点で現行ラインナップに有り入手が比較的容易な公道走行も考慮して販売している固定ギアの自転車の純正ギア比を見てみます。(実店舗で見たことがあるものを片っ端から検索しています)

FUJI FEATHER http://www.fujibikes.jp/2015/products/feather/
 46x16(固定ギアは専用品15,16,17,18から選択可能)
 46x15≒3.07
 46x16≒2.88
 46x17≒2.71
 46x18≒2.56
FUJI TRACK PRO http://www.fujibikes.jp/2015/products/track_pro/
 48X15=3.20
KONA PADDY WAGON http://www.konaworld.jp/bikes-paddy-wagon.html
 42x16≒2.63
SURLY STEAMROLLER http://www.ride2rock.jp/products/bike.php?id=17862
 48x19≒2.53
JAMIS SPUTNIK http://www.jamis-japan.com/bike-sputnik.html
 46x16≒2.88
JAMIS BEATNIK (ただしフラットハンドル) http://www.jamis-japan.com/bike-beatnik.html
 46x16≒2.88
SCWINN CUTTER (ただしフラットハンドル) http://www.schwinn-jpn.com/15bikes/cutter.html
 46x18≒2.56 
SCWINN REGENT (ただしフラットハンドル) http://www.schwinn-jpn.com/15bikes/regent.html
 46x18(固定ギアは一般的なロックリング固定式から選択可能)
SCWINN RACER (ただしフラットハンドル)  http://www.schwinn-jpn.com/15bikes/racer.html
 46x18≒2.56
MASI FIXED UNO DROP http://www.eastwood.co.jp/lineup/masi/fixed_uno_drop.html
 46x16≒2.88
MASI FIXED UNO RISER (ただしフラットハンドル) http://www.eastwood.co.jp/lineup/masi/speciale_fixed_uno_riser_1.html
 46x16≒2.88
GIOS VINTAGE PISTA http://www.job-cycles.com/gios/collection/detail/cyclocrosstouringurbanbikeseries/vintagepista/index.html
 46x16≒2.88
ENE-CYCLO FLAT-1 (ただし20インチホイール) http://www.diacompe.co.jp/original35.html
 46x15≒3.07(ロールアウト基準で700cに換算すると2.26相当)

最大のものはFUJI TRACK PROの3.20、最小のものはENE-CYCLOの700c換算での2.26相当、多かったのは46x46の2.88と46x18の2.56でした。競技志向の高い公道も走れるトラックレーサー的なTRACK PROはギア比も高くスキッドポイントもあまり考慮されていない(5箇所)のに対し限りなくトリックピスト方面のFLAT-1がギア比も一番軽くスキッドポイントも考慮されている(15箇所)なのは数値から見える性格といえるかもしれません。

そして先のスキッドポイントの表に手を加えてギア比の早見表も作ってみました。公道での実用に難の有りそうな3を超えるギア比は赤地に、市販の公道向けに多い2.30~3.00を青地に、トリックピストなどに多い2.30を切るギア比は灰色文字になっています。

参考までに僕の選択している46x17はギア比2.71(スキッドポイントは17箇所)でメーカーの選択している例の多かった2.88と2.56の中間となっています。つまり普通of普通ってことですね。学生の頃は39x15固定-16フリーのフリップフロップで短距離15固定(ギア比2.6スキッドポイント5箇所)峠道やロングツーリングに16フリー(ギア比2.44スキッドポイント無し)で頻繁にタイヤをローテーションしていました。