文章を書き続けたいなら、メモを取る習慣を身につけましょう。
 
学び、気づき、アイデアなど、あらゆることをメモに取ります。
 
なぜメモを取らなくてはいけないのか?
 
それは——忘れてしまうから。
 
それもひとつの理由です。
 
しかし、もうひとつ大きな理由があります。
 
それは、メモすることによって、初めて「その正体を確認できるから」です。
 
学びも気づきもアイデアも、頭のなかにあるうちは、正体不明の「モヤ」にすぎません。
 
人は、鏡がなければ、自分の顔を確認することができません。
 
それと同じで、頭のなかにある学びや気づきやアイデアは、自分では客観視できないのです。
 
先入観や偏見、思い込みに彩られています。
 
鏡を見ずに「自分の顔って、おそらくこんな感じなんだろうなあ」と妄想をふくらませている状態と何ら変わりません。
 
メモを取るということは、自分の顔を鏡で見ることです。鏡を見た瞬間(メモした瞬間)に「あ、オレってこんな顔してたのか!」と初めて客観視できるのです。
 
想像通りのこともあるかもしれませんが、多くの場合、意外な発見や驚きを含んでいます。
 
さらに、メモには、もう一つ大きな効力があります。
 
それは、強力なアンテナ効果です。
 
メモした瞬間から、そのメモの内容に関連する情報が、どんどん入ってくるようになります。
 
インフルエンザの予防方法を知りたければ、「インフルエンザを予防する」と書くだけでOK。頭で考えているときのウン倍~ウン十倍の量の情報が、吸い寄せられるはずです。
 
さらに!
 
メモを取ることによって、アメーバのような増殖・派生効果も得られます。
  
学びが、さらに学びを生む。気づきが、さらに気づきを生む。アイデアが、さらにアイデアを生む。

——そんなスパイラルが生まれるのです。
  
この増殖・派生効果は、「モヤ」の状態ではほとんど期待できません。そもそも「モヤ」は「正体不明」ですので。
 
頭のなかの「モヤ」は、ときにウソさえつきます。記憶でさえ勝手に塗り替えますからね、やつは(笑)。
 
ウソに翻弄されないためにも、そして何より、良質な文章を書き続けるためには、メモすることが重要なのです。
 
メモる効果を、最後にまとめておきます。
 
・忘れないため
・客観視するため(モヤ取り除き効果)
・アンテナを張るため(情報収集効果)
・増殖・派生効果(情報展開効果)



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