「句点(マル)」と「読点(テン)」はどちらが大事でしょうか?

どちらも大事に決まっています。

と言いたいところですが、圧倒的に「読点」が大事です。

まずは次の文章をお読みください。

彼女は全身全霊で絵を描く彼氏に恋をした。



はい、ここで質問です。

全身全霊なのはどちらでしょうか?

彼女? それとも、彼氏?

彼女が全身全霊で恋しているのでしょうか? それとも、彼氏が全身全霊で絵を描いているのでしょうか?

読点のない文章では判断がつきません。



では、全身全霊なのが「彼女」の場合、読点はどこに打てばいいでしょうか。

答えは次のようになります。

彼女は全身全霊で絵を描く彼氏に恋をした。



一方、全身全霊なのが「彼氏」の場合、読点はどこに打てばいいでしょうか。

答えは次のようになります。

彼女は全身全霊で絵を描く彼氏に恋をした。


読点をどこに打つかは、書き手の好みにもよります(読みやすさを重視するのがベターです)。

ただし、読点を打たないことで意味が分からなくなるケース、あるいは、読点を適切な場所に打たないことで意味が分からなくなるケースについては、十分に気をつけましょう。



※本記事は以前に書いた「文章の書き方/「句点」と「読点」はどちらが大事?」の改訂版です。大事な基本なので、くり返しお伝えしています。