映画『クラシコ』
どうも流れがよろしくない。
7日以降、いくつかオファーしていた取材の調整がうまくいかず、待機状態。
結果論ではあるが、ヴェルディの高知キャンプ取材は可能だった。
どんなことがあったのか、大変気になる。
じりじりしながら過ごしていたところ、映画『クラシコ』試写会の案内を頂戴し、これ幸いと観に行った。
信州ダービーの歴史的な背景、サッカーと生きる人々の営みは興味深く、そして尊く。
松本山雅FCのサポーターが、特別なチャントを響かせながら行進する長回しのカットがある。
カメラを前に語っている彼らと、ああしている彼らは全然別の生きものだ。
凛とした表情、身にまとう空気感。
なんて気高く、まっすぐなんだろう。
樋本淳監督は長編ドキュメンタリー初挑戦だそうで、作品自体はやや稚拙な部分を残す。
構成、つなぎが良くないと感じる点がいくつかあった。
ぐっと引き込まれたり、すっと放されたり、安定しない。
が、その不安定さもまた、いつ何が起こるかわからない地域リーグを題材にし、意図的な演出を排した真っ向勝負の産物と思われ、作品に味を加える。
思うに。
あのワンカットだけでも劇場に足を運ぶ価値はある。
映画『クラシコ』公式サイト